ドローンによる医療機器配送の実証実験 静岡市から沼津市へ駿河湾を超えていく予定が…実験は中断

小型の無人航空機=ドローンを使って静岡市から沼津市まで医療機器を配送する実証実験が行われました。

和田佳代子記者
「飛行機の形をしたこちらの機械ですが、荷物を乗せて運ぶことができるドローンなんです。これからこちらの医療器具をのせて駿河湾を越える大移動をします」

静岡県は、無人航空機や空飛ぶクルマなど、次世代エアモビリティ産業の創出に向け、事業を進めていて、今回の実証実験は、医療機器の長距離輸送のビジネスモデル確立を目指して行われました。

実験では、専用の箱に入れられた、重さ200グラムほどの医療用のドリルをドローンに載せ、静岡市駿河区の医療機器販売を行う会社から、およそ33キロ離れた沼津市の御浜海水浴場を目指して飛び立ちました。

和田佳代子記者:
「プロペラが回り始めちょうど今離陸しました。風の影響で機体は少し揺れていますが、空高く上がっていきます」

地上からはモニターでGPS機能が装着された飛行中のドローンの位置情報を確認します。

順調に飛行していると思った矢先・・・

エアロセンス 山形照オペレーター:
「ミッション継続、このままいくとバッテリー残量が厳しいので、機体一回返します」

風と寒さの影響で、想定以上にバッテリーの消耗が激しいため、ドローンは引き返し、実験は中断されました。

HMK Nexus 内田貴啓社長:
「天候不順が大きな課題になってくる。今回の実証実験は残念ながら目的地に到達することが出来なかったが、安定稼働に向けて、物流業界とドローン業界が協議をしながら、ドローン輸送実現していきたい」

県は今後実験結果を踏まえてメーカーと機体開発を進め商品化を目指すということです。

県経済産業部 新産業集積課 田中浩志主事:
「ドローン配送の事業化をしていくうえでは、、天候も含めてあらゆる環境下で、飛ばせるようになっていかなければならないということで、さらなる機体の開発や改良を事業者にやっていただく」

実証実験は8日も行われます。

© 静岡朝日テレビ