3月末の解散が決まっているCUBERSらが所属する「つばさ男子プロダクション」によるイベントライブ『つば男MEMORIAL FES 2024 - Thank you CUBERS！-』が、3月3日と4日に東京・EX THEATER ROPPONGIで開催。3日の「LIVE DAY」では、『つば男FES』への参加はラストとなるCUBERSをはじめ、THE SUPER FRUIT、世が世なら!!!の3組、さらにシャッフルユニットがステージを展開。CUBERSとの最後のライブ共演に、メンバーが涙ながらに名残惜しむ場面も。寂しさを乗り越え、つば男として新たな一歩を踏み出すライブステージとなった。
オープニングアクトとして登場した、つば男KIDS、つば男YOUTHの初々しいパフォーマンスを受けて、「KIDS可愛かったね、YOUTH良かったよ」と、末吉9太郎が影ナレを担当し、「いよいよここから本番です。お腹から声を出してください。『つば男FES』開演です！」と宣言してステージが始まった。
SEに乗せて、パープルの衣装に身を包んだ世が世なら!!!がトップバッターに登場。「『つば男FES』やって来たぜ！ 早速この曲から、声出していこうぜ」と客席を盛り上げ、「メダチタガリアン」や「俺ならやれそうじゃん？」をエネルギッシュにパフォーマンス。ユーモアに溢れた楽しいダンスに、ペンライトを揺らしながら一緒に歌うファン。またCUBERSの「つまり、ぞっこんLOVE」のカバーも披露。ラップやしっとりした歌声を響かせながら、「CUBERSさん大好き！」と解散するCUBERSへの思いを叫ぶ場面もあった。
THE SUPER FRUITは、猫のポーズも可愛らしいダンスと、フラッグをはためかせるパフォーマンスで魅せた「I My Me Meow」と「青い果実」に加え、CUBERSの「人生Heyday」をカバーした。アップテンポのビートに乗せて早口の歌声を聴かせたTHE SUPER FRUIT。サビでは息の合ったキャッチーなパフォーマンスを繰り出し、愛情たっぷりのパフォーマンスでCUBERSへとステージをつないだ。
「今日は足を運んでくださってありがとうございます」と、感謝の言葉と共に始まったCUBERSのステージ。まずは「Chi-Chi-Chi」でタオルを回して会場を盛り上げ、「最後の『つば男FES』なので集大成を見せたい！」と気合いを滲ませる。世が世なら!!!とTHE SUPER FRUITによるCUBERSのカバーに応えるかたちで、CUBERSはTHE SUPER FRUITの「チグハグ」、世が世なら!!!「鼓動のFighters」をカバー。「チグハグ」では、TikTokで12億回を超える視聴回数を記録したダンスを会場全体で踊って楽しみ、THE SUPER FRUITの可愛さを真似して会場を沸かせた。「鼓動のFighters」では拳を振り上げながら熱く声をあげ、ハードな振り付けも息を切らせながら完コピしてみせた。そしてラストには、3月6日にリリースのラストシングル表題曲「スキャンダラスKISS～final act～」を披露。メジャーデビュー曲「メジャーボーイ」を彷彿とさせる、つんくの作詞によるファンクナンバー。結成から約10年の成長を感じさせるパフォーマンスと歌声を披露し、最後に5人で肩を組んだシーンに目頭が熱くなったファンも多かっただろう。
後半戦は、シャッフルユニットが次々と登場して会場を沸かせた。まずは、ピンクのTシャツで揃えた“アロマポワーズ”（CUBERS／春斗、THE SUPER FRUIT／松本勇輝・阿部隼大、世が世なら!!!／笠松正斗）が登場。ポップで爽やかなナンバー「手を繫ごう」（CUBERS）に続いて、桃の節句にぴったりのアツいロックチューン「Mo-Mo-No-ROCK」（世が世なら!!!）を繰り出すと、会場に〈ハイ！ハイ！〉とかけ声がかかった。最後は「ボクらの夜明け」（THE SUPER FRUIT）をしっとりと歌い上げ、新しい季節の到来を真っ直ぐ歌い上げた。
シャッフルユニットの2番手は、“なかなかやるTEAM”（CUBERS／優・綾介、THE SUPER FRUIT／田倉暉久・鈴木志音、世が世なら!!!／中山清太郎、内藤五胤）。「下剋上、はじめました。」（世が世なら!!!）をはじめ、CUBERSのメジャーデビュー曲「メジャーボーイ」を披露し、「そんなんじゃ聞こえね～ぞ！」と客席に呼びかけ、敬礼をするポーズなど振り付けをみんなで楽しむ。最後は「行くよ！」というかけ声と共に、THE SUPER FRUITの「君はリアコ製造機」を繰り出して会場を盛り上げた。
“センター3”（CUBERS／TAKA、THE SUPER FRUIT／小田惟真、世が世なら!!!／添田陵輔）は、CUBERSの「SHOOTING STAR」、世が世なら!!!の「いとしき世界」、そしてTHE SUPER FRUITの「パノラマ」を披露。「SHOOTING STAR」では、ソロダンスやシャツをはだけるセクシーなパフォーマンスで会場を沸かせたほか、「いとしき世界」はしっとりとした歌声とシアトリカルなダンスで魅せ、「パノラマ」ではポップな楽曲に合わせたダンスを披露した。
“ミニ男”（CUBERS／末吉9太郎、THE SUPER FRUIT／星野晴海・堀内結流、世が世なら!!!／橋爪優真、大谷篤行）は、まずはCUBERSの「妄想ロマンス」を繰り出し、ファンキーなビートにクラップを合わせたファン。「無理無理無理」（世が世なら!!!）ではユーモアたっぷりに歌と振り付けを繰り出しファンも一緒に声をあげ、「Seven Fruits」（THE SUPER FRUIT）では、おしゃれなサウンドに乗せて華麗なダンスを繰り広げて会場を魅了した。
CUBERSのメンバーと一緒にユニットを組んで歌うのは最後とあって、各メンバーは楽曲中で、それぞれメンバーへの愛や感謝の気持ちを表現。つば男メンバーの仲の良さを感じさせる場面が多数あり、寂しさを感じつつも温かさを感じさせた。
“Surfʼs up”（CUBERS／春斗、THE SUPER FRUIT／阿部隼大、世が世なら!!!／添田陵輔）は、世が世なら!!!の「乙男」で3人が肩を組んで歌う。顔を見合わせるところでキス寸前まで顔を近づけるというおふざけに、会場からは「キャー」と黄色い歓声が沸いた。同曲の最後のグータッチポーズから、花が咲くような手振りで魅せたCUBERSのカバー「強くあれ」は、真っ直ぐで芯の強い歌詞に聴き入ったファン。最後に「素敵なMy Life」（THE SUPER FRUIT）ではメンバーが客席に降りて、ハイタッチしたり手を振ったりしてファンとコミュニケート。目の前で歌うメンバーに、ファンもうれしさを爆発させた。
客席から登場するサプライズで始まった“こっとんきゃんでぃ”（CUBERS／綾介、THE SUPER FRUIT／堀内結流・田倉暉久、世が世なら!!!／大谷篤行・笠松正斗・内藤五胤）は、THE SUPER FRUITの春のナンバー「サクラフレフレ」でスタート。世が世なら!!!の「ウオー！サオー！」では、組み体操でバイクを作って走り回るパフォーマンスで会場を沸かせ、CUBERSの「全然今しかない」では間奏でアクロバティックなパフォーマンスで魅せ、最後は騎馬戦の騎馬を作ってステージを締めくくった。
「馬鹿ばっか」（THE SUPER FRUIT）でライブをスタートさせた、“自己満族。”（CUBERS／TAKA、THE SUPER FRUIT／星野晴海・松本勇輝、鈴木志音、世が世なら!!!／中山清太郎）。同曲では、「行くよ！」のかけ声で、〈馬鹿馬鹿ばっか〉を全員で合唱。続けてCUBERSの「Romantic」を繰り出し、世が世なら!!!の「Happy Birthday!!!」では「あさっては春斗の誕生日です！」と、ステージ裏からCUBERSの春斗を引っ張り出す。「聞いてないよ！」と戸惑いながらも一緒に歌い、最後は「めっちゃ嬉しい！」と言って嬉し涙を見せた。
“ゆましんだけかと思ったら”（CUBERS／末吉9太郎・優、THE SUPER FRUIT／小田惟真、世が世なら!!!／橋爪優真）は、学校のチャイムで始まるTHE SUPER FRUITの「SCH。。L!」で可愛いパフォーマンスを繰り広げたほか、世が世なら!!!の「Winter Prince」で、9太郎の肩に手をかける振り付けのところで「大好きだよ！」とメンバーが声をかける場面も。ラストの「Bi'Bi'Bi'」では、橋爪優真が感極まって泣きながら歌い、CUBERSとの最後の時が刻々と迫っていることを実感させた。
イベントの最後は全員でCUBERSの「Samenaide」を歌った。CUBERSと一緒にステージで歌う最後の曲とあって、涙が次々とメンバーに伝染。それでも客席に降りてファンとハイタッチをするなどファンサービスを行い、最後に「CUBERSさんありがとう！」とメッセージを贈った。
イベントを終えるにあたり、グループの代表者がコメント。「僕たちが今ここにいられるのは、CUBERSさんのおかげです。心の底から感謝しています。最高の先輩で、僕たちにとって先輩と呼べるのはCUBERSさんだけです。いろんなところで助けていただいたし、人は心が原動力であることを教わりました。心のバトンをYOUTH、KIDSたちに繫いでいきます」と、世が世なら!!!。
THE SUPER FRUITは、「CUBERSさんの存在は僕らの中で決して消えることはありません。今後も『Samenaide』を引き継いで歌っていきます。たくさん学んで、つば男を引き継いで、お手本として見せられるように、CUBERSさんを超えられるように頑張ります」とコメント。
そして最後にCUBERSは、「もっと先輩らしいことをしてあげたかった。思い起こすと、最初は僕たちだけで始まったのが、こんなにたくさんのメンバーになって、こんなに素敵な景色を見せてもらえたことに感謝しています。初めての後輩で、思いを託せる相手がいることは素晴らしいことだなって。もっと素敵な景色に連れて行ってくれるはずなので、これからもつば男をよろしくお願いします！」と、大勢の頼もしい後輩たちに囲まれながらコメントした。
CUBERSは3月31日に東京・豊洲PITで『CUBERS LAST LIVE – Final scene and Life goes on – 』を開催、これをもって8年半の歴史に幕を下ろす。
（文＝榑林 史章）
