メイ元英首相、次期総選挙に出馬せず 議員活動に終止符

William James

[ロンドン 8日 ロイター] - 元英首相のテリーザ・メイ下院議員(67)は8日、年内にも実施される次期総選挙に出馬せず、約27年に及ぶ議員活動に終止符を打つことを明らかにした。

2016年の国民投票で英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が決定し、デービッド・キャメロン首相(当時)の辞意表明を受けた保守党党首選でメイ氏が選出されて首相に就任した。しかし、ブレグジットを予定通りに実現できず、離脱案の議会承認を得られないまま19年に辞任した。後任首相はボリス・ジョンソン氏が務めた。

メイ氏は首相退任後も議員活動を続けていたが、現代版の奴隷制と人身売買との闘いに注力するのにますます時間が割かれているとして「このため熟慮を重ねた結果、今後は私が正しいと信じ、有権者にとってもふさわしい形で国会議員として仕事をすることができないと気付いた」と地元紙に語った。

リシ・スナク現首相は、メイ氏は熱烈な忠誠心を持ち、公僕であることの意味を明確にしたなどと評して敬意を表した。

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