【今週の労務書】『はたらくみんなのニューロダイバーシティ 対話からはじまる「発達特性」あふれる組織改革論』

ジョブ型との相性良し

本書は、キャリアコンサルタントが執筆したもの。著者によれば、ニューロダイバーシティとは、マネジメントにおける発想方法の1つ。個々人の脳や神経の違いを多様性と受け入れて、広く人材を活用することで、イノベーションへとつながっていく。

平均以上に「できること」と「できないこと」を指す「発達特性」に着目している。そのうえで、ジョブ型雇用が脳の多様性を活かす人事管理と好相性とした。職務記述書で個々人のジョブを限定し、本人にとって得意な職務を担当してもらえば、やる気の維持や専門人材の育成にも結び付くと力説する。

同じミスを繰り返す部下への対応策や、ハラスメントが起こりやすい職場風土にも言及している。管理職は、ぜひご一読を。

(志岐 靖彦 著、金剛出版 刊、2970円、TEL:03-3815-6661)

© 株式会社労働新聞社