能登半島地震を受けた国の観光復興支援「北陸応援割」の予約受け付けが3月8日、福井県内で始まった。宿泊施設や旅行会社には、割引対象期間となる16日から4月26日の宿泊希望申し込みが殺到。事業者からは「観光需要の喚起につながる」と期待の声が上がる一方、午前中で受け付けを停止したケースが相次ぎ「事業の予算額が足りない上、断りの電話対応に忙殺されている」と不満も出ている。
北陸応援割は福井、石川、富山、新潟の4県が対象。1人1泊2万円を上限に、4県への旅行商品を半額で購入できる仕組み。同一県内に2泊以上するツアーは3万円、2県以上で宿泊するツアーは3万5千円が上限。外国人旅行者も利用できるが、ビジネス利用は対象外で、予算を使い切った時点で終了となる。石川県内の予約は12日から始まる。
国から福井県への予算配分額は約8億円。県が事業者ごとに予算を割り当てており、能登半島地震の影響で予約キャンセルが多かった地域の事業者への配分を多くした。
この日、午前中で予算額に達した事業者もあり、福井市内の旅行会社を訪れた40代女性は「家族6人で4月に富山に行きたかったが、予約でいっぱいだった」と肩を落とした。
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