アドビ、Adobe Express モバイル版アプリ最新バージョン発表。Adobe Fireflyの生成AI機能と最新モバイル編集機能搭載

アドビは、Adobe Fireflyの生成AI機能と最新のモバイル編集機能を搭載した、AndroidおよびiOS向けの最新バージョンのAdobe Expressモバイル版アプリ(ベータ版)を発表した。

最新バージョンのAdobe Express モバイル版アプリ(ベータ版)は、AndroidおよびiOSデバイスで無料で利用可能。ベータ期間中は、プレミアム機能を無料で利用できる。

Adobe Expressは、数十年にわたるアドビのクリエイティブテクノロジーを搭載し、Adobe Fireflyの「生成塗りつぶし」、「テキストから画像生成」、「テキスト効果」といった機能に加え、モバイルワークフローに直接組み込まれた迅速でシンプルな動画編集機能を備えている。

アドビのAdobe Expressおよびデジタルメディアサービス担当シニアバイスプレジデントであるゴビンド・バラクリシュナン氏は、次のようにコメントしている。

バラクリシュナン氏:世界中の何百万人ものユーザーがAdobe Expressを利用して、これまで以上に多くのコンテンツを作成しています。事実、この1年で、これまでに作られた作品の数は2倍以上に増えています。

最新バージョンのAdobe Expressモバイル版アプリ(ベータ版)では、生成AIモデルであるAdobe Fireflyを前面に押し出し、これまでにない方法で注目を集める動画、デザイン、写真、画像を作成することができます。

最新バージョンのAdobe Expressアプリは、誰もが使えるオールインワンのAI搭載コンテンツ作成アプリだ。誰でもSNSでの投稿、ポスター、チラシなどをより速く、簡単に、楽しく作成できるようになるという。個人事業主は、アプリ内で直接動画を編集したり、TikTokや Instagram用のコンテンツを投稿予約したりできる。学生は「テキストから画像生成」を使って表現力豊かな画像で学校のプロジェクトを目立たせることができ、教師は魅力的な授業計画を立てて生徒の関心を高めることができるだろう。

「生成塗りつぶし」により、中小企業は写真に新しいオブジェクトを追加したり、不要なオブジェクトを削除して、チラシや販促コンテンツをレベルアップが可能。クリエイティブのプロフェッショナルは、ブランドキットとシームレスなコラボレーション機能により、SNSマーケティングチーム全体でモバイルコンテンツの制作を加速できるとしている。Adobe FireflyとAdobe Expressの統合により、企業のマーケティング担当者やナレッジワーカーは、ブランドに沿ったコンテンツの制作環境をモバイルデバイスにまで拡張できるとしている。

Adobe Expressモバイル版アプリ(ベータ版)の主な機能

  • テキストから画像生成:Adobe Fireflyの生成AIを使用して新しい画像を生成することで、プロジェクトの新たな素材をすばやく作成できる
  • 生成塗りつぶし:簡単なテキストでプロンプト入力するだけで、人物やオブジェクトなどの挿入、削除、置き換えが可能
  • テキスト効果:生成AIでテキストに装飾やスタイルを追加し、注目を集める見出し、コピー、メッセージを作成できる
  • 動画編集:ユニークなテンプレートを使って、動画クリップ、画像、音楽を組み合わせたり、アニメーションを追加したり、100以上の言語に対応した動画字幕をリアルタイムで生成できる。ビデオタイムライン、レイヤータイミング、4K 動画機能のサポートにより、SNS投稿に最適な動画をどこからでも簡単に作成できる
  • コンテンツとテンプレートの拡充:豊富な動画テンプレートや複数ページテンプレート、25,000以上のAdobe Fonts、何十万ものAdobe Stockの動画、音声素材、画像、デザインアセットにアクセス可能
  • クイックアクション:写真や動画を編集したり、背景を削除したり、ワンクリックで画像のサイズを変更したりできる
  • 投稿予約:TikTok、Instagram、Facebook、PinterestなどのSNSへの公開をすばやく簡単に計画、プレビュー、スケジュール設定できる
  • ブランドキット:ブランドアセットをアップロードして共有することで、デザインへのブランドフォント、カラー、ロゴの適用が容易となり、ブランドに沿ったコンテンツ制作をスピードアップできる
  • コラボレーション:リアルタイムの共同編集、シームレスなレビューとコメント機能により、制作プロセスがスピードアップ

Adobe Creative Cloudの機能をモバイルに持ち込み

Adobe Expressモバイル版アプリ(ベータ版)を使用すると、Adobe Creative Cloudメンバーは、Adobe Express内からAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorのクリエイティブアセットに直接アクセスして作業や編集をしたり、Adobe Creative Cloudアプリで行った編集結果がAdobe Express内にも同期する「リンクされたファイル」を追加できる。

有償メンバーは、Adobe Expressデスクトップ版(web版)とモバイル版のすべてのプレミアム機能を利用できる。

責任あるAI、商用利用にも安心な設計

Adobe Fireflyの生成AI機能は、商用利用にも安心な設計となっている。また、Adobe Fireflyの機能を使って作成されたアセットには、生成AIが使用されたことを示す「コンテンツクレデンシャル」が含まれ、デジタルコンテンツに信頼性と透明性をもたらすという。

コンテンツクレデンシャルは、デジタルコンテンツの「成分表示ラベル」の役割を果たす詳細情報で、作成者の名前、作成 日、作成に使用したツール、編集内容などの情報を確認できる。これには非営利団体「Coalition for Content Provenance and Authenticity(C2PA)」が提供する無料のオープンソーステクノロジーが採用されている。これらの詳細情報はコンテンツが作成された後、どこで使用、公開、保存されようともそのコンテンツと関連付けられるように設計されているため、デジタルコンテンツの著作者が適切に示され、消費者はそれを信用すべきかを十分な情報とともに判断できる。

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