「長岡京の中心はここ」政務行った「朝堂院」の案内板設置 地元のまちづくり協議会

長岡宮の朝堂院南門跡を示す案内板(京都府向日市・朝堂院公園)

 長岡宮の中心にあり、役人が政務や儀礼を執り行った「朝堂院」を身近に感じてもらおうと、長岡宮まちづくり協議会は、朝堂院の南門があった史跡長岡宮跡朝堂院公園(京都府向日市)に案内板を建てた。同協議会は「長岡京の中心が向日市にあったと実感してもらえればうれしい」と期待している。

 向日市内12カ所での設置を目指して、西向日公園に続き2カ所目の案内板を市に寄贈した。アルミ製で、高さ約1.2メートル、看板部分が縦1メートル横45センチ。「朝堂院南門跡・現在地」として、朝堂院の復元図や、現在の地図と重ね合わせた位置図、各図での現在地をカラーで記した。

 南門は壮大な唐の長安城の離宮に倣ったとされ、日本の都で初めて左右に楼閣があった。桓武天皇が理想の王宮を目指した証拠の一つとされている。

 同協議会発起人の上田昌弘さん(80)は「楼閣を持つ南門は巨大で、阪急京都線の線路をまたいで、朝堂院公園から西向日公園まで続いていた。西向日駅周辺は平安宮の朝堂院を再現した平安神宮の南側のような場所。当時を想像してほしい」と話している。

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