「光取り戻そう」復興へ手携え、努力重ね 震災13年、山田の中心部

かさ上げ地に店舗や住宅が立ち並ぶ山田町中心部。夕闇に街の明かりがともる=8日午後5時42分

 春の港町に、はらはらと舞う雪。8日の山田町中心部。夕暮れ時、一つ、また一つと明かりがともる。

 13年前。一帯は大津波にのみ込まれ、あらゆるものが一瞬にして破壊され、夜が来るたび不気味なほどの闇に覆われた。「光を取り戻そう」。人々は手を携え、血のにじむ努力を重ねた。

 そして今、家々や商店が立ち並び、車が行き交う。8月に新山田小が開校すれば町の復興事業はほぼ完了。また巡ってくる11日。一人一人が大切な面影を思い、愛する古里の発展を願って手を合わせる。

東日本大震災の被災家屋などが撤去され、更地と化した山田町中心地=2011年12月1日

 

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