急きょF1デビューのベアマンが予選11番手「準備は22周のみ。失敗もあったが満足」フェラーリも「印象的」と称賛/F1第2戦

 2024年F1サウジアラビアGPの予選で、フェラーリのカルロス・サインツの代役としてF1デビューを果たしたオリバー・ベアマンは11番手を獲得した。

 サインツはサウジアラビアGPを前に体調不良に陥り、チームは原因を食あたりと発表していた。水曜のメディア対応を休んだ後、サインツは木曜フリープラクティスには出場したが、チームは金曜朝、サインツが虫垂炎と診断され、手術が必要になり、欠場すると発表した。

 代役としてリザーブドライバーのベアマンが指名されたため、彼は今週末のFIA F2を欠場し、F1の2日目と3日目に参加することになった。ベアマンはF2の木曜予選でポールポジションを獲得していた。

 ベアマンは、2023年にハースからF1のFP1に参加し、最近ではフェラーリの古いF1マシンでテストを行っている。しかし2024年型F1マシンに乗るのはこれが初めてで、FP3においてSF-24で22周を走ったのみで予選に出場。Q3進出は逃したものの、Q2でのタイムは、10番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)からわずか0.036秒差だった。

2024年F1第2戦サウジアラビアGP オリバー・ベアマン(フェラーリ)

 チーム代表フレデリック・バスールは、急きょキャリア初のF1予選に出場したベアマンについて、次のように語った。

「オリバーの予選には満足している。(代役指名について)私が電話で彼に伝えたのはFP3の3時間前だった。直前に知らされてマシンに飛び乗ったのだから、彼にとって楽な一日ではなかった」

「しかしQ2に進出し、あと一歩のところでQ3にも進めるところまでいった。この極めて難しいトラックでこういう結果を出したことは非常に印象的だ。うまくやらなければならないことが山ほどあったにもかかわらず、彼は特に緊張することもなかった。彼にとって忘れられない経験になっただろう」

「FP3ではピットストップやスタートの練習に集中的に取り組んだ。このふたつは、明日彼にとって重要になる。彼が何を成し遂げるか見ていこう」

2024年F1第2戦サウジアラビアGP オリバー・ベアマン(フェラーリ)

■オリバー・ベアマン(スクーデリア・フェラーリ)
FP3 10番手(1分29秒306:ソフトタイヤ/22周)
予選 11番手(Q1=9番手1分28秒984:ソフトタイヤ/Q2=11番手1分28秒642:ソフトタイヤ)

2024年F1第2戦サウジアラビアGP オリバー・ベアマン(フェラーリ)

 素晴らしい一日だったが、もっと良くなった可能性もあった。F1デビューとしては理想的な形ではなかった。それに、もちろんカルロスが早く回復することを心から祈っている。

 それでも僕にとっては素晴らしいチャンスだ。FP3で22周を走っただけで予選に出場したが、本当ならもっと走りこんでから臨みたかった。Q2は少し混乱したセッションになってしまったけれど、それでも今日一日には満足できる。

(Q3進出まで)あと一歩だった。でも、最初のプッシュラップでミスをして、2回目のアタックを走らなければならず、そのころにはタイヤがベストの状態ではなくなっていた。

 明日、このチャンスを最大限に生かす準備はできている。マシンをちゃんと持ち帰ることに集中するけれど、ポイントを獲得できたらうれしいよね。ただ、とても難しいトラックでF1デビュー戦を迎えることになるので、過度な期待はできないと思う。

(メディアに対して語り)F2のレースに向けて準備は万全だった。ところが(F1の)FP3の2、3時間前に電話を受けて、僕が出ることになったと言われた。

 正直言って、緊張したり考えすぎたりする時間もなかった。あまりにも直前だったから、遅れを取り戻してなじむために、すぐさま集中する必要があったんだ。

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