鹿児島海保初の6000トン型巡視船「しきしま」が4月引退 尖閣周辺海域の警備強化へ2018年配属、G7広島サミット海上警備、能登半島地震の物資輸送など重要任務果たす

解役する巡視船「しきしま」(第10管区海上保安本部提供)

 第10管区海上保安本部は8日、鹿児島海上保安部所属の巡視船「しきしま」(6500トン)が老朽化のため4月15日付で解役すると発表した。尖閣諸島(沖縄県)周辺領海の警備体制強化などを目的に、同海保初の6000トン型の大型巡視船として配備された。

 しきしまは1992年に就役。ヘリコプター2機を搭載し、20、35ミリ機関砲などを装備する。横浜海上保安部所属時はフランスからのプルトニウム海上輸送の護衛など重要任務を担当。2018年に鹿児島海保の配属となり、23年度は先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の海上警備や能登半島地震の支援物資輸送などに当たった。

 しきしまの引退により、鹿児島海保に所属する6000トン型の大型巡視船は5隻になる。25年度にしきしまの代替船の就役を予定する。

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