ツナ缶はダイエットの味方!~効果的な活用方法を管理栄養士が解説~

PhotoEuphoria/gettyimages

缶詰の代表格と言えば「ツナ缶」。
ツナ缶は非常食にも日常食にもなる、使い勝手のよい食品です。さらに和食にも洋食にも合わせやすいのも、ツナ缶の魅力ではないでしょうか。
そんなツナ缶は、なんとダイエットにも活用できるのです。

そこで今回は、ダイエット中のツナ缶活用方法をわかりやすく解説いたします。5分で作れるツナ缶を使ったダイエットレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

ツナ缶にダイエット効果はあるの?

ツナ缶には、ダイエットに効果的な栄養素が含まれます。
ご存知の通りツナ缶はマグロやカツオの加工品ですから、たんぱく質やEPAが豊富です。
ダイエット中むやみに食事を減らすと、一時的に体重が減ったとしても筋肉まで減少し太りやすい体になってしまいます。

そこで「たんぱく質を摂りつつ、適度な運動で代謝を高める」といった、痩せやすい体作りがダイエット成功のカギとなります。
また、ツナ缶には以下のメリットがあります。

・季節を問わず購入できること
・下処理が不要であること
・買い置き(長期保存)しやすいこと

これらのよさを活かして、ダイエット中の食事にツナ缶をうまく活用してみてはいかがでしょうか。
なお、EPAについては後ほど詳しくご説明しますね。

●EPAとは
EPA(エイコサペンタエン酸)とは、脂質の一種です。
「脂質にダイエット効果があるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、EPAには血液中の中性脂肪を減らす働きがあります。
中性脂肪は私たちのエネルギー源として重要な役割を持っていますが、過剰分は体内に脂肪として蓄積され肥満の原因となるのです。

EPAには、この蓄積された脂肪をも減少させる効果が期待されています。

ダイエット中にツナ缶を活用するポイント

ダイエット中にツナ缶を取り入れる際には、種類を確認してください。
実は、ツナ缶にはいくつかの種類があるのです。

・原料:かつお、まぐろ(ライト、ホワイト)
・調理:油漬け、水煮、味付け
・形状:フレーク、リソッド(大きい形のもの)

そこでツナ缶の原料、調理別の栄養素を比べてみましょう。

かつお/油漬 :カロリー289kcal、たんぱく質18.8g、EPA60.0mg
まぐろ/水煮/ライト :カロリー70kcal、 たんぱく質16.0g、EPA20.0mg
まぐろ/水煮/ホワイト:カロリー96kcal、 たんぱく質18.3g、EPA110.0mg
まぐろ/油漬/ライト :カロリー265kcal、たんぱく質17.7g、EPA14.0mg
まぐろ/油漬/ホワイト:カロリー279kcal、たんぱく質18.8g、EPA77.0mg
※フレーク100gあたり

ホワイトとはびん長まぐろを使用した高級ツナ缶で、ライトは主にきはだまぐろやめばちまぐろを使用しています。
ダイエット中は、たんぱく質やEPAの多い「ホワイトの水煮」が適していると言えますね。
ただし価格が高めで手を出しづらかったり、身近な店舗で購入できなかったりする場合は、「ライトの水煮」や「かつおの油漬」を活用しましょう。

かつおの油漬けはカロリーが高いので、一緒に食べる食材を低カロリーのものにしたり、缶詰の油を炒め油や自家製ドレッシングに使ったりと食べ方を工夫するとよいですね。
またよく目にするツナ缶はフレークタイプですが、食べ応えを得たい方は塊のままパックされたソリッドタイプがオススメです。

太りやすい食べ方には要注意!

ダイエット効果のあるツナ缶にも、太りやすい食べ方があります。
ツナ缶を食べていても痩せない、太ったと感じる方はご自身の食べ方を見直してみましょう。

●ツナマヨは控えめに
ツナ缶と相性のよい調味料といえば、マヨネーズ。
ツナとマヨネーズを和えたものはツナマヨとして親しまれていますが、ライトの水煮100gに大さじ1のマヨネーズを和えるとツナ単品よりもカロリーが倍以上(※)になるのです。

(※)マヨネーズ大さじ1のカロリーは80kcal

ダイエット中はツナの旨味を活かして塩こしょうや酢醤油で味わうと、カロリーを抑えられますよ。
どうしてもツナにマヨネーズを合わせたい方はカロリーオフのものを活用したり、和えるのではなく少量をかけて食べるとよいでしょう。

参考記事:マヨネーズのカロリーは高いが糖質は低い〜健康に良いかを含めてポイント解説〜

●栄養バランスを整える
ツナ缶のダイエット効果を最大限に発揮するには、バランスのよい食事にツナ缶を取り入れることが必要です。

暴飲暴食している中でツナ缶を取り入れてもダイエット効果は得られませんから、メインのおかずが少なめだなと感じるときに取り入れましょう。

すでにお伝えしているように、ツナ缶は買い置きがしやすく下処理も不要ですから、いくつか常備しておくのもオススメです。

ダイエット中に食べるならツナ缶かサバ缶か

サバ缶(水煮)は100gあたり174kcal、たんぱく質が20.9g、EPAは930.0mgです。
したがって、ダイエット中の選び方は以下を参考にしてください。

・カロリーを極力抑えたい方:ツナ缶(ライトの水煮)
・たんぱく質やEPAを補いたい方:サバ缶

さらに、ツナ缶とサバ缶には「骨の有無」といった大きな違いが生じます。
サバ缶は骨ごと食べるので食べ応えは得られやすいですが、どうしても骨が苦手と感じる方はツナ缶を選ぶとよいですね。

参考記事:さばのカロリーは高いが糖質は低い~ダイエット中の食べ方についても詳しく解説~

【包丁不要】ツナ缶を使ったお手軽レシピ

簡単に作れて食べ応えのあるツナ缶レシピ「ツナ納豆の冷奴」をご紹介します。絹ごし豆腐を使えばなめらかな食感に、木綿豆腐を使うとより高たんぱく質な一品になります。

ツナ缶は先ほどの表を参考にして、お好みのものを使用してくださいね。

【材料】~2人分~
・ツナ缶 1缶
・豆腐 1/2丁
・納豆 1パック
・ポン酢 小さじ1
・いりごま 適量

【作り方】
①納豆をよく混ぜ、ツナとポン酢を加えてさらに混ぜる
②豆腐に①をのせて、いりごまをかけたら完成

参考記事:豆腐の栄養成分がすごい!~効能がアップする食べ方や簡単レシピも大公開~

まとめ

以上、ダイエット中のツナ缶活用方法をお伝えしました。
ツナ缶はたんぱく質やEPAといったダイエットに効果的な栄養素が含まれ、それぞれの特徴は以下の通りです。

・たんぱく質:筋肉のもととなる
・EPA:血液中の中性脂肪を減らす、体脂肪の減少が期待できる

ご紹介した表も参考に、ご自身に合った種類のツナ缶を探してみてください。
それでは、当記事をあなたのダイエットに役立てていただけたらうれしいです。

■教えてくれたのは・・・

シンクヘルスブログ編集部

糖尿病に強みを持つ健康管理アプリを展開するシンクヘルス社のオウンドメディア。ダイエット、糖尿病の食事、マインドフルネスなど幅広い健康情報について、管理栄養士や臨床心理士、運動指導士などの専門家陣が確かな根拠をもとに執筆している。

参考元:ツナ缶はダイエットの味方!~効果的な活用方法を管理栄養士が解説~(シンクヘルスブログ)

© 株式会社ベネッセコーポレーション