パーオン率トップの「81.48%」鈴木愛が大会2勝目へ

18番以外「完璧」なプレーができた(撮影/中野義昌)

◇国内女子◇明治安田レディス ヨコハマタイヤ 3日目(9日)◇土佐CC(高知)◇6273yd(パー72)◇晴れ(観衆2009人)

この日唯一のボギーを最終18番で喫したものの、鈴木愛は6バーディ、1ボギーの「67」で2位の小祝さくらに4打差をつけた。5月のメジャー「全米女子オープン」出場を目標に、筋力アップに努めてきたが「正直ここまで早く優勝争いができるとは思わなかった。期待以上のスコアです」と、うれしい誤算のようだ。

昨季終了直後から年をまたいでトレーニング中心のメニューを組み、クラブを握ったのは1月末のアメリカ合宿から。技術的な変化はあまり試さず「再現性の高いスイング」を目指してきた。

「切り返しから自分の下ろしたいフェース面、軌道にするのは昨年からだいぶ良くなっていた。“あとは本当にテークバック次第だな”と、そこを意識したのと、あとはちょっと疲れてくると不意に右に流れる癖があったので」。基本的にショット練習は58度のウェッジからPWか9Iで型を作る。「良くなってきた」と思ったら7Iから長い番手で感覚を高めていくという。

3日間のパーオン率はフィールド1位タイ(撮影/中野義昌)

体という土台を作り、練り上げたスイングで今大会3日間のパーオンは44/54で81.48%と、天本ハルカと並んでフィールド1位。グリーンを外しても、新調したピンのウェッジ「s159」で「 “お先”と言えるぐらい寄せられているので、安心感はある」と自信をのぞかせる。

徳島出身の鈴木には、高知開催の今大会は“準ご当地”。15、18年大会でプレーオフ負けの2位、19年大会では優勝した。「悪い印象はない。勝てなかったけどプレーオフまでいけたのもいい印象だし、今回はショット、パットとともに自信を持ってできている。いい雰囲気であしたもできると思う」。強さを取り戻した17、19年の賞金女王が、初日から首位を守る「完全優勝」に挑む。(高知県香南市/石井操)

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