京都が若きキャプテン川﨑の一撃で川崎F斬り! 敵地で虎の子の1点守り抜き今季初白星【明治安田J1第3節】

9日、明治安田J1リーグ第3節の川崎フロンターレvs京都サンガF.C.がUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われ、京都が0-1で勝利した。

前節昇格組のジュビロ磐田に5失点敗戦を喫した川崎Fと、開幕2試合未勝利の京都。川崎Fは今季ホーム初白星、アウェイ京都は今季初白星を狙う。

最初のチャンスは京都。6分、豊川が右サイドからの内巻きクロスにバックヘッドで合わせると、川崎FのGK上福元にセーブされるもCKを獲得する。

その左CKの流れから二次攻撃を展開すると、原がボックス右でボールをキープし、最後はファーへ走り込んだキャプテン川﨑が無人のゴールへ流し込んだ。しかし、原のハンドがあったとして、VAR介入の末、先制点は認められなかった。

その後は一進一退の攻防が続きながらも、次第に地力で勝るであろうホームチームが攻勢に。川崎Fらしいボール回しで打開を図る一方、セカンドボールも順調に拾えており、あとは最終局面での工夫だ。

ただ、この点が欠ければゴールは生まれない。ここまで川崎Fに決定機と呼べるシーンはなく、アグレッシブな豊川らを生かしたカウンターに活路を見出したい京都も迫力皆無。試合展開に刺激を与える気の利いたワンプレーは両軍とも見当たらない。

唯一、川崎Fのマルシーニョがオープンな状況から自慢の快足を飛ばす場面には等々力も沸くが、そのマルシーニョは前半終盤に足を痛めてしまう。幸いプレー続行も、様子を見ていると少なからず影響がありそうだ。

ゴールレスで折り返した後半立ち上がり、スムーズにボールを回し始めたのは京都。投入されたマルコ・トゥーリオは欧州経験も持つ新戦力FWで、左サイドで目一杯“張り”、川崎F守備陣の間延びを狙った曹貴裁監督の采配であると見てとれる。

川崎Fはキャプテン脇坂が手を打つ。55分、最初の攻撃は上手くいかずも、辛抱強くボールを回し、最後は脇坂がボックス外から右足ミドル。GKが弾いたところに詰めたマルシーニョはファウルを取られたが、脇坂の悪くない選択肢で京都を慌てさせた。

直後の58分、三浦のFKにドンピシャ右足ダイレクトで合わせた丸山のゴールはオフサイド判定で認められなかったが、川崎Fが脇坂のミドルを境に、少なからず今季初の先制点を予感させる。

しかし、均衡を破ったのは京都。

65分、京都はセットプレーの流れから二次攻撃を展開すると、左からのマイナスクロスにボックス右の豊川がシュート。GK上福元に弾かれたが、ルーズボールに原が競り、最後は再びこぼれたボールを川﨑が詰め込んでネットを揺らした。

先手を取られた川崎Fは73分、脇坂がボックス外から今度は強烈な右足ボレー。浮き球を巧みに処理したが、シュートは京都のGKク・ソンユンに正面でがっちりキャッチされる。

1点を追い、新たな得点源エリソンが不在というなか、79分に脇坂&瀬古を下げて佐々木&瀬川、84分に家長を下げてゴミスを投入…鬼木監督は交代カードを使い切り、ピッチ上の11人にゴールを託す。

またしても奪われた先制点、遠い1点、相手を崩せなくなった川崎F。87分、混戦からゴミスが頭で流し込み、38歳の元フランス代表FWにとうとうJ初得点が生まれたかと思われたが、直前に遠野のオフサイドがあったとして、VAR介入の末、同点弾は認められず。

結局、若きキャプテン川﨑の2度目の正直、虎の子の1点を守り抜いた京都が0-1と勝利。今季初白星を敵地等々力で手に入れた。

川崎フロンターレ 0-1 京都サンガF.C.
【京都】
川﨑颯太(後20)

© 株式会社シーソーゲーム