障害ジョッキー・北沢伸也騎手が引退…「僕の人生は障害レース」

3月5日(火)をもって騎手を引退した北沢伸也元騎手の引退式が、9日に阪神競馬場で行われた。なお、同騎手は引退後、藤野健太厩舎で調教助手となる。

引退後は調教助手に転身

北沢伸也騎手コメント
「あっという間に34年も経っちゃいました。髪の毛もなくなっちゃいました。僕の中ではやることは全てやったと思っていて、悔いもありませんし、今はもうやりきったという気持ちです。障害レースに乗り出してからの26年間は、障害練習からレースの組み立てまで全て任せてもらっていて、一頭一頭ものすごく苦労して練習して、長い時間、馬と一緒に関係を作り上げてレースに向かっていたので、本当にあっという間に過ぎてしまいました。レースでは、落馬する時に芝生が目の前に広がって「ああだめだ」というシーンが思い出されますが、勝った時はいつもホッとしていました。平地では鳴かず飛ばずの騎手だった僕がこうやって引退式のできる騎手になれたのは、本当に障害レースのおかげで、僕の騎手人生は障害レースだと思っています。障害レースは競馬の文化の1つだと思っています。障害騎手として残るメンバーもベテランばっかりですが、怪我なく1日でも長く騎手を続けられるように頑張って欲しいと思っています。また、若い騎手もちょっとくすぶっていると思ったら、チャンスはあるのでどんどん障害レースに挑戦してもらいたいです。騎手生活は終わりましたが、縁あって藤野先生のところへ調教助手として所属させてもらうことになりました。これまで培ってきた経験を活かして、一頭でも多くウイナーズサークルに来て、ファンの皆さんにお会いできるような馬を育てられるように頑張りたいと思います。これからも引き続き応援よろしくお願いします」

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