35歳、がんへの不安を抱えながらも妊活を開始した理由とは?【子宮頸がん物語#13】

40歳元ファッションスタイリストの子宮頸がん闘病記。子宮頸がんになるまでの経緯や治療法、その時々に思ったことや女性としての生き方などを包み隠さず綴ります。

【連載 子宮頸がん日記#13】前編

がんになることへの恐怖

ピルを飲んでいるにもかかわらず出血が起きているため、子宮頸がん検査を受けるも「異常なし」との結果でしたが、医師からは半年に1度必ず子宮頸がん検診を受けるように強く言われます。

いままで、何度も子宮頸がん疑惑はありましたが、大したことはないと思い込んでいました。

毎回、妊娠中に異常値が出ていたので、妊娠による一時的なものだと安易に捉えてしまっていたうえに、そもそも子育てが大変すぎて自分のことを考える余裕がなく、子宮頸がん検診に引っかかったこと自体を忘れていたという言い訳もあります。

でも、子育てがひと段落し、新しいパートナーとの未来を考えたとき、自分の体は自分で大切に管理しなければという気持ちが芽生え始めます。

父をがんで亡くしたことで、もしかしたら遺伝的に私もがんになる可能性が高いのかも……と少し怖くなったのです。

妊活スタート

子宮頸がん検査を半年に1回は絶対にするようにという指導を受けて、その病院で約半年後に次回の検診の予約を入れました。ちょうど子どもたちの冬休みとも重なるし、日本へ一時帰国するのにちょうどよいタイミングでした。

先生曰く、特に必要がないのであれば、ピルをやめて自然な生理周期を確認するのもよいかもしれないとのこと。「ピルを服用する目的は避妊なの?」と聞かれたので、「今のパートナーとはいずれ子どもを持ちたいと思っているから、絶対に避妊したいわけではない」と伝えると、「だったらピルの服用を一旦やめて妊活するのもよいかもしれないですね」とのアドバイスをいただきました。

そもそもピルを飲み始めたのは、PMSのイライラや出血量が多いという理由から。

1年前に離婚をしていた私は、イライラの元凶である元夫がいなくなり、心穏やかな日々を送っていました。もうピルを飲まなくてもひどいPMSにはならないかも…と考え、ピルの服用をやめました。

当時私は35歳。出産するにはまだ時間があるとはいえ、早いに越したことはありません。

欲しいと思ってすぐに妊娠できるわけではないかもしれないと、ピルをストップして妊活を始めたのです。

▶▶

© 株式会社主婦の友社