寿司店の大将が作る「もつ鍋」が絶品すぎた 超ローカルエリアで1日三食お呼ばれ旅【南知多町】

1日三食お呼ばれ旅

愛知県の超ローカルエリアで暮らす人たちは、毎日どんなご飯を食べているのか。アポなしで訪問しながら調査! 今回は、春にはシラスの水揚げでにぎわう漁師町・南知多町大井地区でお呼ばれ旅に出発しました。

海苔漁師の朝ご飯は贅沢な海苔づくしご飯

大井の海苔漁

太陽が海面を照らす早朝の大井漁港で最初に出会ったのは、焚き火で暖をとる海苔漁師の岡田佳宏さん。この日は風が強く、海が荒れていたため早めに漁を切り上げてきたそうです。

船を網の下に潜り込ませて摘むスタイルで行われている大井での海苔漁。かつては数十軒が海苔養殖を行っていましたが、今では6軒のみになってしまったそうです。

ストーブで焼き海苔を炙る

焚き火で一緒に暖をとりながら岡田さんに朝食をお呼ばれできないかお願いしてみたところ快く快諾。奥さまが朝ご飯を準備しながら帰りを待つご自宅へと向かいます。

突然の訪問にもかかわらず奥さまの美穂さんが用意してくれた朝ご飯は、海苔漁師ならではのメニューです。とれたての海苔を加工した乾海苔は、網から最初に採れた海苔を加工してできた貴重品。柔らかく、香りの良い海苔をストーブでさっと炙れば、普通の焼き海苔とは段違いの磯の香りが口いっぱいに広がります。

ホットドッグに海苔を挟んで焼きそば風味に

そんなおいしい炙り乾海苔を使った朝ご飯が「海苔ホットドッグ」。炙り乾海苔をソーセージや野菜とともにパンに挟んだ絶品ご飯です。ホットドッグに海苔を加えることで不思議と焼きそばっぽい風味になるんだそう。

海苔むらさき

さらにもう1つ用意してくれたのがストーブで焼いた餅を大きな海苔でくるんと巻いた「磯部焼き」。海苔のエキスが入った醤油の「海苔むらさき」で味付けすることで、磯の香りがぶわっと押し寄せてきます。

大井の海苔漁師ならではの朝ご飯。朝からごちそうをたくさんもらいました。

丹精込めて育てた食材が満載 ほっと温まる和の昼ご飯

赤だしのみそ汁

続いて昼ご飯を求めて大井の街を巡りますが、この日は雪が舞うほどの大寒波が襲来! 街中を歩いても、なかなか人に出会えません。そんな中で出会ったのが犬の散歩に出かけていた大松さんご夫妻。犬の散歩に同行しながらお願いすると、昼ご飯のお呼ばれを快く引き受けていただけました。

大松さんにお呼ばれした昼ご飯は、ほっと温まる和のご飯。アツアツの赤だしには旦那さんが育てた野菜がたっぷりと入り、寒風で冷え切った体を温めてくれます。

昔ながらのしょっぱい梅干しをのせて楽しむ

旦那さんが丹精込めて育てたコシヒカリの白ご飯には、家で育てた梅をご近所さんに漬けてもらった昔ながらのしょっぱい梅干しをオン。これぞ最高にぜいたくな白ご飯です。

ひじきの煮物

春先にしか出回らないという生のひじきは大豆や油揚げ、にんじんなどと一緒に炊いたひじきの煮物も食卓に。生のひじきでしか味わえない磯の風味を楽しめました。

まさかの大雪で大ピンチ 現れた救世主は?

大松さんから誘いの電話を受ける番組スタッフ

すっかり日も落ちて雪が降りしきる中、晩ご飯探しに大井の街へ再び出発。しかし、日が落ちると雪はますます激しさを増し、あっという間に道路は雪で真っ白になってしまいます。もちろん、街の中は誰も歩いていません。

するとそこに、昼ご飯をお呼ばれした大松さんから「良かったら息子さんのところで晩ごはんを食べてはどうか?」と誘いの電話が。昼ご飯をお呼ばれしたあと、たまたま実家に立ち寄った息子さんが、急いで連絡してくれたんです。

もつ鍋

大松さんの心遣いに感謝をしながら息子さんのご自宅を訪問すると、ちょうど「おうち宴会」がスタートするところでした。テーブルの中央ではおいしそうなもつ鍋がグツグツと煮立っています。

このもつ鍋は、南知多で有名な寿司店「活魚料理 鮨処ちなみ」の大将・磯部隆一さんが作ったここだけの逸品だとか。匠の技が光るしょうゆベースのスープは、いちから丁寧にだしをとっています。

刺身の盛り合わせ

ほかにもテーブルには鮮度抜群な刺身の盛り合わせや生牡蠣がズラリ。南知多で獲れたヒガンフグの刺身はコリコリ、プリプリの食感がたまりません! さらに宴会の〆にはパティシエを目指す寧々さん手製のベイクドチーズケーキ。きび砂糖を使った優しい甘味のチーズケーキは、店で販売していてもおかしくないおいしさです。

大松さんの息子さんご一家は毎週のようにこうした宴会を開いているとのこと。南知多町・大井の人たちの優しさに触れた「1日三食お呼ばれ旅」お呼ばれ旅でした!

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