低出生体重児の成長記録 茨城県庁で写真展 保護者サークル企画

写真展に集った大貫麻由さん(手前)らサークル関係者=県庁25階展望ロビー

低出生体重児の親などが集う「茨城リトルベビーサークルhug(ハグ)」による初めての企画展「リトルベビー写真展」が12日まで、茨城県水戸市笠原町の県庁で開かれている。低体重で生まれた赤ちゃんやその後の元気に育っている姿など、家族らが撮影した54枚が並ぶ。サークル代表の大貫麻由さん(30)=同市=は「展示を通して、不安を抱える保護者に『一人じゃないよ』と伝えたい」と話す。

同サークルは、予定日より約3カ月半早い出産でいずれも700グラム台の双子の女児を出産した大貫さんが2022年11月に設立。「(双子が)生きていけるのか」など、発育や子育てで不安を抱えた経験から、親同士が語り合える場を設けようと考えた。

写真展は「仲間がいることを知ってほしい」とのメッセージが込められ、低体重出生児に対する県民の理解を深めてもらう狙いがある。新生児集中治療室(NICU)で酸素を送るチューブなどが体に取り付けられ、懸命に生きる大貫さんの娘の様子や、家族に囲まれてすくすく育つ子どもの姿などが、愛情あふれる目線で紹介されている。

「先輩ママ」からのメッセージも展示され、「赤ちゃんの生命力、成長は想像をはるかに超える。生まれてきたわが子と頑張った自分を褒めてあげて」など、多くの応援の言葉がつづられている。

このほか、県作成の「いばらきリトルベビーハンドブック」も紹介されている。ハンドブックには、1500グラム未満で生まれた「極低出生体重児」用の発育曲線、成長・発達の個人差を考慮した記録項目などが掲載されている。

展示は県庁25階の展望ロビー南側。時間は土日が午前10時~午後10時、平日が午前9時半~午後10時。問い合わせは、写真共有アプリ「インスタグラム」内で同サークルにダイレクトメールする。

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