被爆2世訴訟原告 「上告審も支援を」 反核9の日座り込み 長崎

核兵器廃絶などを訴え座り込む参加者=長崎市、平和公園

 核兵器廃絶や世界平和を訴える「反核9の日座り込み」が9日、長崎市松山町の平和公園であった。長崎の被爆2世らが国家賠償を求めた訴訟で福岡高裁が控訴を棄却した2月29日の判決について原告団長の崎山昇さん(65)は「不当判決。上告して闘う」と報告し、支援を呼びかけた。
 被爆2世の援護を怠っているのは違憲として国に賠償を請求。福岡高裁は「2世の原爆放射線の遺伝的影響は証明されていない」とし、援護対象外としていることを「憲法に違反していない」と判断。原告は「一審よりも後退した」と訴えている。
 座り込みは県平和運動センターなどが主催し、497回目。この日は被爆者や市民、高校生ら約110人が参加した。同センター被爆連議長で被爆者の川野浩一さん(84)は「間もなく500回。核と人類は共存できない。武力で平和はつくれない。先輩たちの意思を受け継いでこれからも頑張っていきたい」と述べた。

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