チャップマン獲得のジャイアンツ J・D・デービスをウエーバーに

米メディア「FanSided」のロバート・マレー記者によると、ジャイアンツはJ・D・デービスをウエーバー公示したようだ。昨季ジャイアンツの正三塁手として18本塁打を放ったデービスだが、マット・チャップマンが加入したことでレギュラーの座を失い、トレードの噂が絶えなかった。ブルージェイズ、マリナーズ、カブスなど三塁に不安を抱えているチームは多いが、「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者は「690万ドルというデービスの年俸が足枷となり、ジャイアンツはトレード交渉をまとめることができなかった」と報じている。

ウエーバーで選手を獲得する場合、獲得したチームはその選手が前所属チームと結んでいた契約をそのまま引き継ぐ必要がある。ジャイアンツが積極的にデービスを放出しようとしていた(=他球団は少ない対価でデービスを獲得できた)にもかかわらず、トレードが成立しなかったことから考えると、デービスの年俸690万ドルを負担することを受け入れるチームは現れない可能性が高く、デービスは獲得希望球団が現れないままウエーバーを通過することになりそうだ。

デービスがウエーバーを通過した場合、ジャイアンツはデービスを解雇することになるだろう。ただし、ジャイアンツは年俸690万ドルを日割りで支払うだけで済む。なぜなら、今季の年俸690万ドルは球団と選手の合意で決まったものではなく、年俸調停によって決められたものであるからだ。現在の労使協定のルールでは「年俸調停を経て決まった年俸は完全に保証されるものではない」ことが定められている。もしジャイアンツがデービスとの年俸調停を回避して契約を結んでいた場合、解雇の際には全額を負担する必要があった。

よって、デービスは最終的にはジャイアンツから今季の年俸の一部を受け取ったうえでFAとなり、改めて今季の所属チームを探すことになるだろう。ただし、新たな契約を結ぶ場合の年俸は690万ドルを下回る可能性が高い。チャップマン加入後に「僕はスタメン選手でいることが大好きだ。三塁手で居ることが大好きだ。それがずっと僕の夢だったから」と語っていたデービス。FAになったあと、三塁手として多くの出場機会を与えてくれるチームへ移籍することになると思われる。

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