社会人バスケットボールの男子東北地域リーグに参戦する青森県の青森ワッツネクストが9日、八戸市の八戸学院大学体育館で記者会見を開き、チームの運営が苦境に立たされていると明らかにした。昨年2月から県バスケットボール協会による運営資金の拠出がなくなり、スタッフと選手が持ち出しで活動しているが限界-とし「2026年の青森国民スポーツ大会に向け築いてきたものをなくさず、チームを存続させたい。思いを理解いただき、支援していただけたら」と呼びかけた。
チームによると昨年2月ごろ、県協会からの支出が打ち切られた。県協会から示された資料によると、22年度の予算は300万円だったが、支出は予算を6万6千円余り超過した。23年2月末から運営資金の支出がなくなったという。
会見で、弘前市出身で元Bリーガーの下山貴裕選手(32)は「チーム設立時と話が違ってきており不安。金は出さないが国スポに向け頑張れと言われても矛盾している」とし、「来年度の活動見通しが立たない。スポンサーを探すか、寄付金を募り継続するか、解散かの選択を迫られている」と打ち明けた。
青森ワッツの運営会社「青森スポーツクリエイション」が経営危機に直面していることを巡っては「青森ワッツと連携ができたおかげでチームの戦力が高まった」とし、今後の行方を案じた。
中村喜貴ヘッドコーチ(42)は「選手を第一に考えてほしい。活動に賛同していただける企業があれば、自分たちと一緒に戦っていただければ幸い」と話した。
青森ワッツネクストは16日から滋賀県で行われる「全日本社会人バスケットボールチャンピオンシップ」に2年連続で出場する。
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青森ワッツネクスト 青森県で開催される国民スポーツ大会に向け、県全体の競技力を底上げしようと、プロバスケットボールBリーグ2部(B2)の青森ワッツを運営する「青森スポーツクリエイション」が手がける形で2019年4月に結成。22年度には県バスケットボール協会の運営となった。現在は選手18人、スタッフ5人。