【福井駅周辺の人気観光スポット8選】永平寺・福井城・一乗谷朝倉氏遺跡・ハピリンなど福井県現地ルポ

2024年3月16日に北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸。東京から福井までのアクセスは、最短で2時間51分になります。米紙ワシントン・ポストで「人混みを避け、2024年に旅すべき場所」としても選出された福井県。福井市内には数々の名所がありますが、その中から人気の観光スポット、永平寺・一乗谷朝倉氏遺跡・福井城・養浩館庭園・福井市立郷土歴史博物館・佐佳枝廼社・北の庄城・ハピリンの8つを現地取材でご紹介します。

永平寺

永平寺

永平寺は、1244年に道元禅師が開いた禅の修行道場です。推定樹齢680年の杉の古木に囲まれた境内には、70あまりの殿堂楼閣が点在。中でも法堂、仏殿、僧堂、庫院、山門、東司、浴室は、「七堂伽藍(しちどうがらん)」と呼ばれ、僧侶が日ごろの修行を行う清浄な場所とされています。

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僧侶の道場に足を踏み入れると、張りつめたような緊張感が漂っています。

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傘松閣(さんしょうかく)の2階は、156畳敷きの大広間。「天井絵の大広間」と呼ばれることもあり、230枚の天井絵が整然と並ぶ様子は圧巻です。

永平寺が建つところは福井市域を少し外れてはいますが、福井駅から門前まで、直行バスが毎日運行しています。

永平寺

住所:福井県吉田郡永平寺町志比5-15

電話番号:0776-63-3102

営業時間:8:30~16:30(入場は16:00まで)、季節による変動あり

定休日:年中無休

「永平寺」公式ホームページ:https://daihonzan-eiheiji.com/

福井城址

福井城は、徳川家康が江戸幕府を開いた直後の1606年に、家康の次男の結城秀康によって築城されました。築城当時には高さ約37m、四層五階の雄大な天守閣が建立されていましたが、1669年の大火で焼失してしまいました。

城跡の中央に残る天守台が、約270年間にわたる福井藩の繁栄を忍ばせています。幕末には、開国論を主張する第16代藩主の松平春嶽と議論を重ねる憂国の士が城内に集ったようです。

福井城址

住所:福井県福井市大手3

電話番号:0776-20-0252(福井県財産活用課)

営業時間:見学自由

定休日:年中無休

「福井市観光協会」ホームページ:https://fuku-iro.jp/spot/detail_10008.html

北の庄城址・柴田公園

北の庄城は、戦国時代末期の1575年に柴田勝家が築城しました。ところが、本能寺の変で織田信長が命を失った後、覇権を争う豊臣秀吉との合戦の現場となったのです。1583年に落城したため、天守は残っておらず城址は柴田公園として整備されています。記録によると、織田信長の安土城天守(7層)をしのぐ、9層の天守閣をもつ日本最大級の城だったそうです。

公園内には、勝家がともに暮らした信長の妹のお市と、その娘の茶々、初、江の三姉妹の像が並んでいます。いずれの姿からも、戦い続きの乱世を生きた人物の哀感が滲み出てくるようです。

北の庄城址・柴田公園

住所:福井県福井市中央1-21-19

電話番号:0776-20-5408

営業時間:9:00~17:00

定休日:年中無休

「福井市」ホームページ:https://www.city.fukui.lg.jp/kankou/kankou/sisetu/kitanosyou.html

一乗谷朝倉氏遺跡

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一乗谷朝倉氏遺跡は、戦国時代に越前を治めた朝倉氏が館を構えていたところです。朝倉氏は5代約103年にわたって城下町を整えました。ところが、1573年に天下統一を目指す織田信長の進軍によって一乗谷は炎上し、朝倉氏は途絶えたのです。朝倉館跡には土台の石が整然と並ぶのみとなっています。

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遺跡の西に隣接するエリアには、朝倉氏が築いた城下町跡が復原されています。武家屋敷、町屋、職人屋敷、寺院、通りなどの町並が、ほぼ完全な姿で発掘されたのです。一乗谷朝倉氏遺跡復原町並に入ると、江戸時代にタイムスリップしたように感じられることでしょう。

一乗谷朝倉氏遺跡(いちじょうだにあさくらしいせき)

住所:福井県福井市城戸ノ内町

電話番号:0776-41-2330(朝倉氏遺跡保存協会)

開場:9:00〜17:00(入場は16時30分まで)

入場料:

個人(15歳以上)330円(税込)

小中学生 100円(税込)

70歳以上 100円(税込)

※復原町並以外の場所は無料

休場日:年末年始(12月28日〜1月4日)※復原町並以外の場所は休場日なし

「一乗谷朝倉氏遺跡」公式サイト:http://fukuisan.jp/ja/asakura/

養浩館庭園

養浩館は、福井城の本丸から北東約400mに位置する福井藩主松平家の別邸です。江戸時代には「御泉水屋敷(おせんすいやしき)」と呼ばれていました。広々とした園池を主体とする回遊式林泉庭園は、江戸時代の中期を代表する名園と評価されています。

庭の池に接するように数寄屋造りの屋敷が建造されています。「わび」の趣が漂う屋内の前には、大きな池が広がります。座敷の土縁は、池の水の上に浮いているかのようです。

養浩館(ようこうかん)庭園

住所:福井県福井市宝永3-11-36

電話番号:0776-20-5367(福井市文化振興課)

営業時間:<3月1日~11月5日>9:00~19:00、<11月6日~2月末日>9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)

定休日:年末年始(12月28日~1月4日)

入園料:

一般 220円

福井市立郷土歴史博物館との共通券 350円

「養浩館庭園」公式ホームページ:http://www.fukuisan.jp/ja/yokokan/

佐佳枝廼社

佐佳枝廼社は1628年、福井城内に鎮守として徳川家康を祀ったことに始まります。その後の1873年に、福井藩第16代藩主を退いた松平春嶽が、「福井が栄えるように」という願いをこめて「佐佳枝廼社」と命名したのです。

鳥居を潜って最初に目に入る灯籠には、「徳」「寿」「福」の文字が刻まれています。

佐佳枝廼社(さかえのやしろ)

住所:福井県福井市大手3-12-3

電話番号:0776-27-2754

営業時間:見学自由

定休日:なし

「佐佳枝廼社」公式ホームページ:https://www.sakaenoyashiro.or.jp/

福井市立郷土歴史博物館

福井市立郷土歴史博物館は、江戸時代に福井藩主を歴任した松平家の資料を中心として、縄文時代から昭和時代までの福井の歴史に関する資料を常設展示しています。館内では「ふくいのあゆみ」、「古代のふくい」、「城下町と近代都市」、「幕末維新の人物」の4つのテーマごとの展示が行われ、復元模型や映像などの活用も効果的です。

館外の北には、福井城の舎人門の遺構が復元されています。木造瓦葺の高麗門には福井藩の風格がしみ込んでいるようです。

福井市立郷土歴史博物館

住所:福井県福井市宝永3-12-1

電話番号:0776-21-0489

営業時間:<3月1日~11月5日>9:00~19:00、<11月6日~2月末日>9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)

定休日:年末年始(12月28日~1月4日)、展示替えによる臨時休館あり

観覧料

平常展示観覧料※1 220円

平常展示観覧料+養浩館庭園入園料 350円

※1 平常展示とは常設展示室、松平家史料展示室、館蔵品ギャラリーの展示のことです。特別展観覧料はその都度定めます。

「福井市立郷土歴史博物館」公式ホームページ:http://www.history.museum.city.fukui.fukui.jp/

ハピリン

ハピリンはJR福井駅西口前に、2016年4月28日にオープンした商業施設です。敷地内には、屋根つきの多目的広場「ハピテラス」、8K映像が投影できるドームシアター「セーレンプラネット」、多目的ホールの「ハピリンホール」などを備え、中心市街地のシンボルとなっています。

カフェやショップも、とても充実しており、1階にはお土産・ギフト専門店「かゞみや」、2階には福井の伝統工芸品・食品・地酒がそろう「福人喜(ふくにんき)」や福福館[福井市観光物産館]などがあり、福井の食とみやげが勢揃いしています。

ハピリン

住所:福井県福井市中央1-2-1

電話番号:0776-20-2080(総合案内カウンター)

営業時間:9:00~22:00

定休日:なし

「ハピリン」公式ホームページ:https://www.happiring.com/

北陸新幹線の延伸によって、福井へのアクセスが短縮されます。東京からは3時間足らずで福井に到着するのです。恐竜のモニュメントが迎えてくれる福井駅から、市内に点在する観光スポットに足を運ばせたいものです。

[All Photos by shutterstock.com & Hitoshi Obayashi & TABIZINE編集部]

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