前回大会女王ルバキナが胃の不調によりBNPパリバ・オープンを棄権「今は休んで回復し、全力で戦えるようにする」<SMASH>

現在開催中の女子テニスツアー「BNPパリバ・オープン」(3月6日~17日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/WTA1000)は9日に同大会の公式X(@BNPPARIBASOPEN)を更新。第4シードとして出場予定だったディフェンディングチャンピオンのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/世界ランク4位)が胃腸の不調により大会からの棄権を表明したと報告した。

順調に勝ち上がった前回大会では決勝で同年代のライバルであるアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/同2位)を破り、四大大会に次ぐWTA1000シリーズでの初優勝を飾ったルバキナ。今シーズンも年明けの「ブリスベン国際」(オーストラリア・ブリスベン/WTA500)と2月中旬の「ムバダラ・アブダビ・オープン」(UAE・アブダビ/WTA500)で優勝、その翌週の「カタール・トタルエナジーズ・オープン2024」(カタール・ドーハ/WTA1000)でも準優勝を飾るなど安定した強さを見せている。

ところが2月下旬の「ドバイ・デューティフリー選手権」(UAE・ドバイ/WTA1000)ではベスト8に進出するも、ジャスミン・パオリーニ(イタリア/同14位)との準々決勝は胃腸の問題を理由として試合前に棄権。それでもインディアンウェルズ開幕前の会見では「肉体的には準備ができていて、良いプレーができるはず」と語り、タイトル防衛に向けての調整も十分にできていることをアピールしていた。
だがどうやら体調はまだ完全には戻っていなかったようだ。ルバキナはインディアンウェルズ大会の公式Xを通じ、初戦(2回戦)を目前に控えていた中で棄権を決断した経緯を説明するとともに無念の心境をこう語っている。

「非常に残念ではありますが、胃腸の問題のため、今年のインディアンウェルズ大会に出場できないことを発表しなければなりません。私のそばにいる人々は、このトーナメントが私にとってどれだけ意味があるか、そして私がここに戻ってきてどれだけタイトルを守りたかったかを知っています。

私をサポートするためにインディアンウェルズに来てくれたファンの皆さんに感謝の気持ちをお伝えしたいです。今年は私のプレーをお見せする機会がなくなってしまったことを残念に思います。今は休んで回復し、再び試合に出て、ファンのために全力で戦えるようにするつもりです」

なお、ルバキナの代わりには予選決勝で敗れていたケイラ・デイ(アメリカ/同88位)がラッキールーザー(予選敗者が繰り上がる措置)で出場。現地8日に行なわれた2回戦でナディア・ポドロスカ(アルゼンチン/同84位)と対戦し、6-7(3)、4-6で敗れている。

文●中村光佑

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