中国の国防費は合理的かつ適度 解放軍報道官

中国の国防費は合理的かつ適度 解放軍報道官

 【新華社北京3月10日】中国の第14期全国人民代表大会(全人代)第2回会議に参加する人民解放軍・武装警察部隊代表団の呉謙(ご・けん)報道官は9日、国防予算について「公開かつ透明で、合理的かつ適度だ」と強調し、次のように述べた。

 現在の世界は百年来の変局が加速し、国際的な政治紛争と軍事衝突が多くの地点で起き、国内の反分裂闘争の情勢も複雑で厳しい。わが国の安全保障情勢の不安定性と不確実性は増大し、軍事闘争の任務は厳しく重い。国防と軍の現代化プロセスと国の現代化プロセスへの適応、国家の主権と安全保障、発展の利益を守る戦略能力の全面的向上、建軍100年奮闘目標の予定通りの実現を保障するため、2024年の全国一般公共予算案(一般会計予算案に相当)の国防支出は前年比7.2%増の1兆6900億元(1元=約20円)とした。うち、中央政府分は7.2%増の1兆6700億元となる。

 国防支出の増加分は主に以下の面に用いる。第一に軍建設第14次5カ年規画(2021~25年)の執行推進。重大事業、重点プロジェクトの実施を保障し、訓練と戦備を全面的に強め、一体化した国家戦略の体系と能力を強固にし、向上させる。第二に国防科学技術の革新的発展の加速。現代的な後方支援の構築を推進し、国防科学技術と武器装備の重大事業を実施し、科学技術の戦闘力への転化を加速させる。第三に国防・軍改革の深化。現代的な軍事ガバナンス体系を構築し、現代的な軍事ガバナンス能力を向上させる。第四に部隊の訓練と戦備、将兵の業務と生活の保障条件を改善し、軍事職業の特徴を体現する待遇政策制度を健全化する。

 全軍は倹約思想を強固に確立し、高効率・低消費の理念を強め、全ての事業で勤倹を堅持し、国防資源の利用効率を向上させる。

 国防費の適度で安定した伸びは、中国軍がグローバル安全保障イニシアチブを実践し、国際平和維持や海上護衛、人道支援などの活動をより効果的に展開するのに役立ち、人類運命共同体の構築貢献に一層寄与する。

 中国の国防支出は国内総生産(GDP)、財政予算に占める割合であれ、国民1人当たり、軍人1人当たりの支出であれ、米国などの軍事大国に比べて比較的低い水準にある。

 中国の限られた国防支出が国家の主権と安全保障、発展の利益、世界の平和と安定を守る上で必要であり、中国軍が終始一貫して世界の平和を擁護する確固たる力であることは事実が証明しており、今後も証明されていく。

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