愛犬の「苦手」サイン、どうしてる?

こんにちは。内田友賀です。

春の足音が近づいてきましたね!

春は「挑戦の季節」ということで、今日は愛犬の苦手克服のお話です。

人も犬も同じですが、「苦手なこと」が多い性格というのは、生活をする上でストレスを抱えやすい特徴があります。

人が苦手、犬が苦手、音が苦手、触られるのが苦手と、苦手なことが多いと、生活を楽しむことよりも、それを避けることに時間や感情が奪われてしまいますよね。

愛犬の「苦手」を減らしてあげることは、愛犬がよりストレス少なく暮らせるコツとして、飼い主様にはぜひ取り組んであげて欲しいことの1つです。

「苦手の克服」の恩恵

人の場合、心の成長過程における苦手の克服の経験はとても貴重です。苦手の克服で得た「成功体験」が、挑戦する勇気や自己肯定感などへの恩恵があると言われています。

私の愛犬ぽん太も、我が家に来た頃は苦手なことが多かった性格でした。しかし、成功体験の積み重ねで、人と同様に積極性や自己肯定感の高まりが生まれたという実感があります。

人も犬も「苦手の克服」の積み重ねは、前向きに生きる力や楽しむ力につながると思うのです。

どうやって苦手を克服する?

当然ながら、犬の場合は「これを乗り越えたら強くなるから!」と説明しても、通じませんよね。そのため、人よりも時間をかけて、犬たちが受け入れやすい形で環境を作ることが大切です。

例えば苦手なことに対して、それを意識するギリギリのラインで、オヤツをあげたり楽しいことをしたりと、一瞬忘れられる挑戦をしてみてください。犬たちが、「あっちも気になるけど、こっち!」という選択が増えてきたら、成功への1歩です。

水が苦手なぽん太さん、1歩踏み出してオヤツを食べられるかな?

また、失敗しても大きく反応しないことです。

犬たちは、飼い主さんのリアクションを見て同調するように反応してしまったり、出来ないことを応援してくれていると思ってしまったりと、飼い主さんの反応が逆効果になることもあるのです。

まずは、成功した時に褒めること。その褒め方も、テンションを上げるような高い声と早いタッチではなく、ゆったりと落ちついた声と穏やかなタッチで包み込むように褒めて下さい。

こんな感じで、やさしくね

観察を重ねると、もっと深く分かる

例えば「犬が苦手」という場合、どんな状況で、どんな犬が、どんな様子で居ることが苦手なのか知っていますか? そして、愛犬がどのような苦手サインを出すかを知ることで、気持ちを理解してあげることができます。

人も同じですが、全ての苦手を克服する必要はありません。我が家のぽん太も、最後まで「デリバリーのバイク」だけは、どうしても無理でした。

その危険察知能力は、曲がり角の先に駐車してあるバイクが分かるくらい。

愛犬の年齢や性格にあわせ、あまりにもストレスを感じている場合には、その環境を避けてあげることも必要です。

愛犬のココロの成長を認め、ともに喜ぶこと

大切なのは、頑張っている愛犬の成長を、飼い主さんがしっかり見て心から喜ぶことだと思っています。1日1つで良いので「今日はこれを頑張ったね」「今日はこれが出来るようになったね」「明日、また新しいことに一緒に挑戦しようね」という気持ちで向き合うことです。

「この子はこれがダメだから、矯正しないといけない!」というネガティブな気持ちでは、飼い主さんも愛犬も辛くなり、本当の恩恵に出会うことは出来ません。

完璧なロボットを目指すのではないのですから、大切なのは共にゴールに向かう過程でのコミュニケーションです。

愛犬が「頑張るって楽しい」「出来るようになるって嬉しい」と思ってもらえるために、出来ないことではなく、「頑張っている今の姿」を見つめてあげてください。共に楽しむことが、何よりの秘訣です。

最初は何もかもが怖くて、まっすぐ歩くことすら難しかったぽん太が、生涯をかけて証明してくれました。

「一緒なら、ボク、何だかできる気がするよ!」

だって、犬たちは本来、今を精一杯生きている動物なのですから。

Lots of love.

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