高畑充希が「声優アワード」受賞「近づけない」→「許しをもらえた」心境の変化告白

俳優の高畑充希が9日、都内で行われた「第18回声優アワード」で「外国映画・ドラマ」賞を受賞した。壇上では「私は普段は肉体を使って芝居をしている。ここにいていいのかな」と正直な気持ちを吐露した。

膝が見えるシャツワンピースを着用して登場し、終始緊張した様子だった高畑。舞台「ピーターパン」で主演し、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」ではヒロインを務めた、歌手としても2枚のアルバムを発売するなど、映画、ドラマ、CM、舞台などあらゆるシーンで活躍しているが、声優としての賞は初めてだった。壇上のスピーチでは「正直このような場は来られると思っていなかったので、めちゃくちゃ緊張していて」と声を震わせながら語った。

米映画「バービー」の吹き替えが評価されたことなどが受賞理由として公表された。普段、体全体で表現する俳優をやっていることから、「声だけで全てを表現している声優さんに対してリスペクトとともに、『ここには絶対近づけない』というか、ずっと遠くの存在という印象があった」と声優の仕事には難しさを感じていたという。だが、グレタ・ガーウィグ監督のファンであったことや、女性のパワーがあふれ出る作風に共感したことで、「どんな形であれ関わりたいという気持ちが不安に勝ってしまって」と仕事を引き受けた時のことを振り返った。

収録の際には「(声優さんは)ブースの中で、こんな孤独の中で収録されているんだなと改めて不安になった」という。「こういう形でご褒美をいただけて。また機会があれば声のお仕事をしていいのかなと許しをもらえたような気がしました。凄くうれしいです、宝物にします」と声優としての受賞を喜んだ。

また、その年最も活躍した声優に送られる主演声優賞には浦和希と市ノ瀬加那が選出された。浦は「こんな誉れ高い賞をいただけるなんて正直思っていなかった。このように評価いただけたことをうれしく思っております。世界一の声優を目指して、いや世界一の声優になります」と喜びを語っていた。

【第18回声優アワード 主な受賞者】

◆新人賞 伊駒ゆりえ、榊原優希、戸谷菊之介、原菜乃華、羊宮妃那

◆歌唱賞 結束バンド(アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」より)

◆シナジー賞 映画「THE FIRST SLAM DUNK」

◆ゲーム賞 内田夕夜

◆キッズファミリー賞 映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」キャスト一同

◆富山敬・高橋和枝賞 岡本明美、佐々木望

◆功労賞 古川登志夫、山田栄子

◆インフルエンサー賞 上坂すみれ

◆外国映画・ドラマ賞 高畑充希、村井國夫

◆助演声優賞 阿座上洋平、石見舞菜香、能登麻美子

◆MVS 中村悠一

◆主演声優賞 浦和希、市ノ瀬加那

(よろず~ニュース・髙石 航平)

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