液状化で区画整理視野 氷見・新道、住民が団体設立

まち復興に向けた方向性を話し合う住民=氷見市の余川谷農業研修館

 能登半島地震による液状化現象が深刻な氷見市栄町の新道町内会の住民らが「新道地区震災復興期成会」を設立した。液状化地盤の改善を最優先で進め、土地画整理事業を視野にまち再生を目指す基本方針を確認した。地域コミュニティーを維持するため、災害公営住宅についても建設できないか市と協議する。

 設立総会が余川谷農業研修館で約40人が出席して開かれ、会長に鎌和紀町内会長を選んだ。町内会の77世帯のうち39世帯が罹災証明を申請しており、被災世帯がまとまって復興を協議する組織となる。

 基本方針では道路や宅地を一体的に整備することを基本に復興を目指す。住宅が壁1枚で連続する現状の町家形式は利便性が悪いことから、区画整理によって市道を縦横に設けて住みやすい居住空間を構築する。

 氷見市では栄町を含めた中心部の北大町、間島、北部の姿地区で住宅が多数損壊。住み続けることが難しいと判断した住民が転出する動きが出ている。

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