凜/日本工営都市空間東京本社建築部・森戸麻理子さん

◇仲間と一緒に取り組む仕事が楽しい
大学時代は建築を専攻した。建物にとどまらず街という広い観点からアプローチしたいと考え、プレゼミでは実在する街をテーマに課題を見つけ、対応策を提案。「街はさまざまな土木構造物と融合して成り立っているんだ」と実感した。土木と建築が一緒になって街づくりに取り組める仕事に携わりたいとの思いが強まり、建設コンサルタント業界に飛び込んだ。
現在は全社を挙げた大型案件を担当。先日の会議には全国の拠点から担当者が集まった。プロジェクトがスタートして半年、これまではウェブ会議が中心だったため、対面するのが初めての人も少なくない。実際に顔を合わせることで、他部署の担当者らとのコミュニケーションが深まる。悩みや情報を共有しながらみんなで一緒に取り組むことは「すごく大変だけど、すごく楽しい」とやりがいを感じる日々だ。
公共施設の個別施設計画の策定に1年ほど携わり、印象深い仕事として記憶に残る。街にある施設がどんどん老朽化し、少子高齢化も進む中、いかに経済的な負担を減らしながら建物を最適化していくか。自治体の担当者と一緒になって取り組んだ。
自ら関わった計画の続きにも興味がある。計画に基づき建物の基本計画をつくり、さらに設計へと続いていく。「そんな風に、自分が計画したことを自分で実現できたら」。一つの計画からつながる多様な業務に携われる仕事の魅力は増す一方だ。
(もりと・まりこ)

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