がん患者を支える一冊 盛岡かたくりの会が30周年記念誌

30周年記念誌を発刊した盛岡かたくりの会のメンバー

 岩手県内のがん患者と家族、支援者でつくる盛岡かたくりの会(下川原良子会長、会員65人)は、創立30周年記念誌「かたくり文集」を発刊した。

 「『なぜ自分が』という思いがつきまとった」「苦しい心を聞いてもらい、皆さんの話を聞き心が軽くなりました」。記念誌(A5判180ページ)は創立以来5年ごとに作り、6冊目。会員らの体験談や闘病中の不安、家族への思いなどがつづられている。

 同会は1992年、がん告知を受けた主婦関悦子さん(故人)の呼びかけで発足。今をより良く生きること、病める人もより病める人へ手を差し伸べることをモットーに、月1回の「語る会」を中心に当事者間の交流の場を広げてきた。

 作製した300部は県内の病院や図書館に配布する。希望者には1部千円(送料込み)で販売する。問い合わせは及川正彦事務局長(019.662.9493)へ。

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