ソニーが携帯事業で中国から撤退とのうわさ、ただし間接的に否定―中国メディア

中国ではソニーが携帯電話事業で中国から撤退するとのうわさが発生した。ソニーは間接的な言葉づかいながら、実質的に否定したという。写真は同社携帯電話のXperia(エクスペリア)シリーズの1機種。

中国ではソニーが携帯電話事業で中国から撤退するとのうわさが発生した。中国メディアの上観新聞は9日付記事でこのうわさを取り上げて、ソニーが、間接的に否定したことを紹介した。

発端は、一部メディアが、ソニーは携帯電話のXperia(エクスペリア)シリーズの2024年モデルである「Xperia 1 VI」と「Xperia 10 VI」を中国大陸では発売しないと報じたことだった。さらには、「ソニーは携帯電話端末事業で中国から完全撤退する。今後は中国市場でソニーの携帯電話が発売されることはないだろう」とする報道も出現した。

しかしソニーは9日に、中国メディアの取材に対して「携帯電話事業を含むソニー傘下の多くの中国事業が、着実に運営されています」、「中国はソニーにとって最も重要な海外市場の一つであり、今後の中国での展開に期待しています」と回答したという。「撤退しない」とは明言しなかったが、間接的かつ実質的に携帯電話事業の中国からの撤退を否定する説明だ。

ソニーは2013年にXperiaシリーズの携帯電話の中国での販売を始めた。ソニーが先に発表した23年7月から9月までの業務実績では、Xperiaシリーズなど携帯端末部門の売上高が前年同期比で大きく減少していた。そのために、市場では「Xperia 1V」を発売する国や地域の数が減少するとのうわさが流れ、さらに、ソニーが携帯端末の事業から撤退する国には中国も含まれるとの観測が浮上した。

ソニー製携帯電話の状況は中国で注目されてきた。しかし近年は中国ブランドの携帯電話が台頭し、ソニー製携帯電話は中国市場で厳しい競争にさらされるようになった。しかし上観新聞によると、ソニー製携帯電話は現在も、ECプラットフォームで通常通りに販売されているという。(翻訳・編集/如月隼人)

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