アップル、欧州でエピックの市場開設認める EU法を順守

Stephen Nellis Akash Sriram

[8日 ロイター] - 米アップルは8日、米エピック・ゲームズによる欧州でのスマートフォン「iPhone」およびタブレット端末「iPad」上での独自のゲーム市場開設を認めた。6日に開設を事実上阻止したばかりだが、巨大IT企業に自社サービスの優遇を禁じる欧州連合(EU)の「デジタル市場法(DMA)」が7日に順守期限を迎えたのに伴い、譲歩した。

エピックが2020年、アップルの基本ソフト(OS)「iOS」上のアプリ「アップストア」内決済に30%の手数料を課す運営を、米独占禁止法(反トラスト法)違反で提訴して以降、両社は法廷闘争を繰り広げている。

エピックが抗議として課金ルールを破ったため、アップルは同年エピックの人気ゲーム「フォートナイト」をアップストアから削除。エピックはこれを復活させるために独自のオンライン市場を開設していた。

ブルトン欧州委員(域内市場担当)は、エピックの市場開設阻止を巡って欧州委員会がアップルに警告を発していたと説明。X(旧ツイッター)に「DMAは2日目にして既に非常に具体的な成果をもたらした!」と投稿した。

フォートナイトは米国のアップストアからは今も削除されている。

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