キャンプ技術を防災に生かす 茨城・水戸でイベント 親子ら学ぶ

マグネシウムの棒をこすって火おこしに挑戦する親子=水戸市千波町

■火おこしやロープワーク

防災にも役立つキャンプの技術を学んでもらおうと、「家族で体験!BOSAIキャンプ」(主催・茨城新聞社、日本赤十字社県支部、特別協賛・あいおいニッセイ同和損保茨城支店)が10日、茨城県水戸市千波町の千波公園さくら広場で開かれた。火おこしやロープワークといった体験講座やステージショーが繰り広げられ、来場した家族連れら約1100人が楽しんだ。

同イベントは昨年に引き続き2回目。火おこしとロープワークの体験講座は、県キャンプ協会の協力で行われた。火おこしでは参加者がマッチを使った点火のほか、「ファイヤースターター」と呼ばれるマグネシウムの棒を使った着火の二つの方法を体験した。ファイヤースターターで火花を散らす点火方法を試した参加者は、多くが「難しい」と苦戦。技術のこつをつかんだ上で、ほぐした麻縄にやっと火が付くと、周囲からは歓声が上がった。

ロープワークでは、参加者が2種類のひもの縛り方を学んだ。親子らが基本的な縛り方「本結び」のほか、ブルーシートを3本の柱にロープで固定して簡易トイレの設営などに応用できる「まき結び」を学んだ。

参加者はそのほか、ペットボトルを用いた気象実験、救急法や水消火器を体験したり、サイエンスショー、ペット同伴避難セミナーなどのステージイベントを楽しんだりした。

火おこしの体験に参加した同市末広町の加藤木麗さん(7)は「マッチを初めて使った。今度家でバーベキューをするときにやってみたい」と笑顔を見せた。父親の創さん(36)は「この体験を機に、家にある防災グッズを点検しようと思う」と、防災について改めて気を引き締めていた。

© 株式会社茨城新聞社