原発事故からの環境再生考えシンポ 福島県のJヴィレッジで環境省など

パネルディスカッションで議論を交わす(左から)政井、和田、大空、IMALUの各氏

 東京電力福島第1原発事故からの福島県の環境再生や未来を考える「『福島、その先の環境へ。』シンポジウム」は10日、Jヴィレッジ(楢葉・広野町)で開かれ、参加者が復興の取り組みに意見を交わした。

 環境省が進める福島再生・未来志向プロジェクトの一環で、実行委員会の主催。約40人が出席した。同省が昨年9月に催した「『福島、その先の環境へ。』ツアー2023」の参加者が活動報告し、「若者が福島の今を知り、発信することが重要」などと発表した。

 パネルディスカッションでは国定勇人環境政務官と中野哲哉環境省参事官、タレントのIMALUさん、NPO法人あなたのいばしょの大空幸星理事長、南相馬市の小高ワーカーズベースの和田智行社長が「いま福島について伝えたいこと」をテーマに議論した。フリーアナウンサーの政井マヤさんが司会を務めた。

 IMALUさんは中間貯蔵施設を訪れた経験を踏まえ「実際に福島に足を運び、復興の現状を自分の目で確かめる姿勢を持つべきだ」と訴えた。

 シンポジウムに先立ち、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館や浪江町の震災遺構・請戸小などを巡るツアーが行われた。

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