SDGsな無農薬米で酒造り/八工大生 5,6月ごろ純米酒販売へ

もろみが入ったタンクで、かい入れの作業を進める学生ら

 八戸工業大と八戸酒類、地域資源の発掘に取り組む八戸市の住民団体「ふるさとルネッサンス」(上野大輔代表)は3日、五戸町の八戸酒類五戸工場で、持続可能な開発目標(SDGs)の考えに沿って栽培した無農薬米を原料とした酒造りを行った。「八鶴特別純米酒『しまもり』」として5、6月ごろに販売する予定。

 日本酒造りは、同大が展開する「しまもりSDGs実践プロジェクト」の一環。環境に配慮しながら無農薬米の栽培と日本酒を開発することによって、無農薬米自体の価値を高め、持続可能な農業につなげられるかを模索している。同市島守地区で無農薬米「まっしぐら」を栽培し、収穫後に「しまもり」の原料として使用される。プロジェクトとしての酒造りは今回が2年目で、昨年8月に初めて販売された時は大きな反響があったという。

 この日は星野保教授、本田洋之准教授、学生4人、上野代表らが、三段仕込みの最後の過程に当たる留め仕込みに取り組んだ。蒸したコメをタンクに入れ、かいでゆっくりとかき混ぜた。

 生命環境科学科3年の木村日向子さんは「コメから日本酒に変わっていく過程を実感できて良かった」と振り返った。

 日本酒は今月末に仕込みが終了し、学生はラベル貼りの作業も手伝う。

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