MR沿線の地酒楽しむ 「ほろ酔い列車」初運行! 伊万里-松浦駅間、景色を肴に笑い声 長崎

日本酒入りのグラスを手に乾杯する参加者=伊万里市内

 松浦鉄道(長崎県佐世保市、MR)は9、10日、佐賀県伊万里市の伊万里駅を発着する「ほろ酔い列車」を運行し、日本酒愛好家ら40人が沿線地域の地酒の味を楽しんだ。
 イベントを通してローカル線の魅力を知ってもらおうと初めて企画。両日とも満席だった。同市などの三つの酒蔵から日本酒8種類梅酒2種類を佐世保市の酒販店「酒の一斗」の日本酒ソムリエらの協力でそろえた。
 9日正午、乗客全員の乾杯を合図に同駅を発車した。飲み放題とあって、車内のあちこちから次々と「おかわり」の声。「ほろ酔いどころじゃないよ」と笑い声に包まれた。松浦市調川町の前浜駅周辺では、車窓から広がる伊万里湾の景色を“肴”に、グラスを傾ける乗客の姿もあった。
 午後0時42分、折り返しの松浦駅に到着した。駅構内ではコラボ企画の「まつうら観光物産協会」のマルシェも開催。乗客は振る舞われた特産のアジフライを味わったり、ドーナツなどの地元グルメを品定めしたりした。午後1時28分に伊万里へ向け出発した。
 同市志佐町の銀行員、菅原輝之さん(42)は沿線地域の支店に勤める同僚4人で乗車。「列車に揺られながら飲むお酒は、とてもぜいたくな時間でした」と約2時間の旅に満足そうだった。

休憩先のMR松浦駅でアジフライを受け取る参加者(左)=松浦市志佐町

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