全ての子どもたちに本の楽しみを 平塚市中央図書館に「りんごの棚」

平塚市中央図書館に設置された「りんごの棚」=5日、同市浅間町

 障害のあるなしにかかわらず、全ての子どもたちに本を楽しんでもらおうと、平塚市中央図書館(同市浅間町)に「りんごの棚」がお目見えした。さまざまな種類のバリアフリー資料や道具を自由に利用できるコーナーで、一部は貸し出しにも対応している。

 りんごの棚は特別な配慮を必要としている子どもたち向けの書籍のコーナーで、スウェーデンで始まったとされる。国内でも2019年の読書バリアフリー法制定を機に、各地で取り組みが加速。県内では横浜、綾瀬、海老名市に続く4自治体目の設置という。

 りんごの棚には、通常より大きな文字で印刷された「大活字本」のほか、手で触って楽しめる「布絵本」、活字を読むことが難しい人がタブレット端末などを用いて音声や文字、画像を楽しめる「マルチメディアデイジー図書」など77点が並ぶ。

 文章を読み進めるのが苦手な人や視覚障害者をサポートする読書補助具「リーディングトラッカー」なども展示されており、誰もが本に親しむヒントを与えてくれている。同館は「自分に合ったものを使って読書を楽しんでほしい」と呼びかけている。

© 株式会社神奈川新聞社