オグロヅルを20年間見守る女性 中国雲南省昭通市

オグロヅルを20年間見守る女性 中国雲南省昭通市

大山包オグロヅル国家級自然保護区で、遠くの湿地を眺める陳光会さん。(2021年2月27日撮影、昭通=新華社記者/林碧鋒)

 【新華社昭通3月11日】中国雲南省昭通市昭陽区の大山包オグロヅル国家級自然保護区は、中国で単位面積当たりのオグロヅル生息数が最も多い保護区の一つ。ここ3年は越冬飛来数1900羽以上を保ち、その他の渡り鳥の数や種類も着実に増加している。

 オグロヅルは中国の1級重点保護野生動物に指定され、世界的にも絶滅の危機にひんしていることから「鳥類のパンダ」と呼ばれる。

 同保護区のツル保護員、陳光会(ちん・こうかい)さんは、オグロヅルを守り続けて20年になる。雨が降ろうと雪が降ろうと、途切れることなくオグロヅルを見守り、大山包の生態環境保護に自らの貢献をしてきた。

オグロヅルを20年間見守る女性 中国雲南省昭通市

大山包オグロヅル国家級自然保護区で、オグロヅルに与えるトウモロコシを用意する陳光会さん。(2021年2月26日撮影、昭通=新華社記者/林碧鋒)

 陳さんは「もう20年たった。周りからは『オグロヅルのお母さん』と呼ばれている。(呼び名に)満足しているし、誇りに思う」と語った。

 大山包では近年、生態修復などのプロジェクトが効果的に実施されたことで生態環境が徐々に改善。保護員の努力もあって越冬のために飛来するオグロヅルが年々着実に増加している。保護区設立当初に300羽余りだった飛来数も2023年11月末には2342羽と過去最多を記録した。(記者/林碧鋒)

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