「これからもいつも一緒」震災13年、追悼の祈り…復興は道半ば 福島

東日本大震災の発生から、11日で13年となります。福島県内では、各地で追悼の式典が開かれるほか、沿岸部では行方不明者の捜索も行われます。

東京電力福島第一原発から6キロほど離れた浪江町の請戸地区では、津波で多くの人が犠牲となり、一時は、原発事故による避難区域となりました。

県内の震災による死者は1614人、今も196人の行方がわかっていません。警察は午後、沿岸部で一斉捜索を行う予定です。浪江町の霊園では、震災で亡くなった人を思い、線香や花をたむける人の姿が見られました。

息子が行方不明になっている女性「ここに来て息子に会いに来ています。残してくれた孫たちのいつも見てくれていると思うから。これからもいつも一緒だということを…」

東京電力福島第一原発では、去年8月以降4回にわたって処理水の放出が行われ、国の基準値を下回る濃度で放出が続いています。しかし、関連する作業では人為的なミスが相次ぎ、溶け落ちた核燃料「燃料デブリ」の取り出しも始まらず、廃炉の行方は見通せていません。

さらに、除染で出た土は、大熊町と双葉町にまたがる中間貯蔵施設で一時保管されていて、2045年までに県外で最終処分することが法律で決まっていますが、その見通しは立っていません。

原発周辺には、いまも避難指示が解除されていない地域もあり、2万6000人あまりが県内外に避難しています。震災から13年、福島の復興は、まだ道半ばです。

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