奈良の大安寺金堂、基壇を初確認 平安時代に再建か、食堂も?

奈良市の大安寺旧境内で見つかった須恵器のかめの破片(同市教委提供)

 奈良時代の筆頭官寺として壮大な伽藍を誇った大安寺(奈良市)の旧境内で、中枢建物の金堂の基壇が、市教育委員会の調査で初めて見つかった。平安時代の1017年に起きた大火の後に再建された遺構とみられる。僧侶が食事をする食堂周辺にあった可能性がある土器なども見つかり、寺の様相を解明する上で重要な成果といえそうだ。

 金堂は創建時は東西約35メートル、南北約18メートルで、寺では講堂、食堂に次ぐ規模だったとされる。平安期の火災で伽藍の大半は失われ、金堂は1035年に再建されたと伝わっているが、遺構は見つかっていなかった。

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