表層雪崩が原因か 利尻山雪崩事故で氷雪学会が調査結果を公表

宗谷の利尻山で7人が雪崩に巻き込まれ、1人が死亡した事故で、雪氷学会の調査チームがきょう調査結果を公表しました。雪が面状に落ちる表層雪崩が起きた可能性が高いと分析しています。

雪崩は今月3日に発生し、自然の中を滑走する「バックカントリー」のツアーに参加していた帯広市のパート従業員・中島真理子さん(44歳)が死亡しました。山岳ガイドや研究者でつくる調査チームは、4日と5日に現地調査を実施。現場の標高645メートル付近で、雪が、幅およそ130メートル、長さおよそ700メートルにわたって崩れているのを確認しました。

現地を訪れた北海道山岳ガイド協会の佐々木大輔さんによると、現場はそれほど急斜面ではないという印象だったということです。そのうえで2月中旬の暖気と雨で解けた雪が凍結し、上に積もった不安定な新雪の層が、滑り落ちたと分析し、冬山の危険性に留意するよう呼び掛けました。

北海道山岳ガイド協会・佐々木大輔さん「(各場所が)本当に安全なのかどうか、もう少ししっかりとガイドとしては見ていかないといけない」

国立研究開発法人研究所・原田裕介さん「里の天気と山の天気は違うということと、まだまだ山の上は春ではないことを留意しながら行動してもらえれば」

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