田中将大「下の代に思いつなぐ」 楽天、半旗の下で黙とう

東日本大震災から13年となり、黙とうをささげる田中将大投手(左から2人目)ら楽天ナイン=11日午前、静岡市の静岡県草薙総合運動場野球場

 東日本大震災で大きな被害を受けた仙台市を本拠地とするプロ野球楽天は11日、遠征先の静岡県草薙総合運動場野球場(静岡市)で半旗の下、田中将大投手ら練習に参加した一部選手と球団職員を合わせた20人が黙とうをささげた。

 震災から2年後の2013年、同投手は球団初のリーグ制覇と日本一に大きく貢献した。「イーグルスで(震災を)経験した選手は減っていっている。下の代にどういう思いを持ってやっているかをつないでいかないといけない」と、球団名にもある東北を背負ってプレーすることの大事さを強調した。震災を風化させないことは「一つの使命」と実感を込めた。

 今季就任した今江敏晃監督は震災を機に、毎年のように福島県いわき市を訪れ、野球教室を通じて子どもたちに震災に関心を持ってもらう活動を行っている。チームは13年を最後に頂点から遠ざかっており「われわれは勇気や元気を与えられる立場。東北のチームとしての使命感をグラウンド上で表現していかないといけない」と引き締まった表情で話した。

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