エジプト格付け、UAEとの投資契約は前向きな要因=S&P

[ロンドン 8日 ロイター] - 格付け会社S&Pグローバル・レーティングスはエジプトの格付けを巡り、同国が過去2週間にアラブ首長国連邦(UAE)や国際通貨基金(IMF)と結んだ合意は心強いと指摘した。

UAEアブダビ首長国の政府系投資会社ADQはエジプトの地中海沿岸のリゾート地ラスアルヒクマの開発に350億ドルを投じる契約を結んだ。エジプトはまたIMFと支援プログラムを80億ドルに拡大することで合意した。

S&Pグローバル・レーティングスのソブリン格付け担当ディレクター、トレバー・カリナン氏は、IMFとの合意は予想されていたが、ADQからの資金流入は予想していなかったとし「これは明らかに非常に大きな数字だ」と述べた。

S&Pは昨年10月、エジプトの格付けを「Bマイナス」に格下げし、格付け見通しは「安定的」とした。

次回の格付け見直しは4月19日に予定されており、カリナン氏はUAEとの合意を受けて内部で議論が続いていると明らかにした。事前に格付け見通しを変更せず格付けそのものを変更する可能性もあると説明した。

「エジプトは改革を約束しているように見えるが頓挫する可能性もある」と述べ、当局の取り組みがリスク要因と指摘した。

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