イカナゴ漁「深刻な不漁」予測通り 初値、昨年の2倍に高騰 播磨灘で初日に終漁へ 大阪湾は自主休漁

イカナゴ漁初日の操業の様子 兵庫県淡路市江井漁港北西3.5マイル付近 <2024年3月11日 8時30分ごろ撮影> ※画像提供・第五管区海上保安本部

瀬戸内海に春を告げる、イカナゴのシンコ(稚魚)漁が、播磨灘(兵庫県)で11日に始まった。

2024年は大阪湾では自主的に休漁、播磨灘(兵庫県南西部)では3月9日に解禁予定だったが、この日は悪天候だったため、初日は11日に延期された。

【画像】兵庫県におけるイカナゴの漁獲量の推移

例年、同時期に漁が解禁される大阪湾では、資源保護のため、今年初めて実施が見送られた。

11日の播磨灘での漁獲量は。去年の解禁日の3分の2にとどまった。このため、解禁初日の終漁もありうるという。

兵庫県水産技術センター(兵庫県明石市)によると、不漁予測は2017年以降、8年連続で、近年では最低レベルとしている。

兵庫県によると、シンコの漁獲量は2016年までは1万トンを超えていた。しかし、2017年に前年比1割以下の1001トンに急減した。以降、2020年は過去最少の142トン、2021年は1467トン、2022年は少し持ち直して1665トン、2023年は1209トンだった。

林崎漁港(兵庫県明石市)の初競りでは、1かご(約25キロ)約17万円(1キロ6800円)と昨年の2倍の値が付いた。

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