不用になった学用品や食品を無償で譲渡するイベントが10日、群馬県富岡市の小野公民館で初めて開かれた。4月から市内12カ所の公民館が「地域づくりセンター」に名称変更し、地域活性化を進める拠点となるのを見据えた取り組み。訪れた子育て世代の住民らは見定めて気に入った品々を持ち帰った=写真。
会場には地区内の約70人から寄せられた譲渡品が並んだ。小学校入学を控える三女の内山笑茉(えま)さん(6)さんと訪れた母の綾子さん(39)は鉛筆や子ども服などを入手。「春は出費がかさみ、物価も上がっている。少しでも抑えられるのはありがたい」と話した。
イベントは、同市の小野地区地域づくり協議会(白石求会長)が主催。住民が身近な課題について議論する会議から生まれた企画で、地区内で不用品を活用できる環境づくりを目指した。
白石会長(75)は、4月から新たに同施設で物販や企業の研修など営利活動が可能になることを踏まえ、「従来よりも幅広い利用ができる。譲渡会を他の催しと組み合わせ、継続的に開催したい」と期待を込めた。