山西省、石炭生産の「安定」目指す 昨年から方針転換

Colleen Howe

[北京 11日 ロイター] - 中国の主要な石炭生産地である山西省は今年の石炭生産量を「安定」させる方針を示した。生産目標の発表は見送った。

過去2年間はエネルギー安全保障上の懸念から生産目標を引き上げていた。

中国の石炭生産は昨年、過去最高を記録。山西省の生産は全体の3分の1近くを占めた。

同省の呉偉・副省長は全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で省の代表団に「石炭生産・供給を安定させるようあらゆる取り組みを進める」と表明。

代表団のZhang Linshan氏は先週の省の会議の合間、記者団に今年の方針は昨年と異なると述べていた。昨年の同省の生産目標は約13億7000万トンで、前年から6000万トン引き上げていた。

Zhang氏は新たな炭鉱を承認する可能性は低いとも述べた。

規制当局は先月、事故防止などを目的に過剰生産を控えるよう炭鉱に呼びかける通達を出しており、今回の方針転換は通達に沿ったものとなっている。

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