若隆景、「一生懸命な姿を」 東北出身力士、故郷思う

東日本大震災から13年、発生時刻に合わせ黙とうする日本相撲協会の関係者=11日午後2時46分、エディオンアリーナ大阪

 東日本大震災から13年となった11日、大相撲春場所では東北出身力士が故郷への思いを胸に土俵に上がった。元関脇で福島市出身の十両若隆景は「土俵の上で活躍することが一番。毎年そう思ってやっている」と言葉に力を込めた。

 3場所ぶりの関取復帰で2連勝。「一生懸命に相撲を取る姿を届けたい」と表情を引き締めた。長兄の幕下若隆元(荒汐部屋)も白星で「この日になると当時を思い出す」と意気込んだ。

 宮城県栗原市出身の十両時疾風は中学2年の時に被災。2日目は敗れたが「あの経験があったからこそ、地元を元気づけたいという思いは強い。今も自分の力になっている」と奮闘を期した。

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