「13年経ってもぬくもり忘れない」各地で慰霊 それぞれの3月11日 福島

東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故から3月11日で13年です。福島県内の各地では、慰霊や追悼の行事が行われ、遺族らが鎮魂の祈りをささげました。

13年前のあの日、多くのものを奪いました。そして、多くの悲しみを残しました。

息子が行方不明になっている女性「(息子は)消防活動をしていて、行方不明になっちゃったんだけど、あの時のまま、いつも一緒だということはいつも伝えているから、わかってくれていると思っている」

県内の震災の犠牲者は1614人、今も196人の行方が分かっていません。震災関連死は、2343人と直接死を大きく上回っています。

追悼祈念式で遺族代表・鍋島悠輔さん「13年経った今でも、両親や祖父母のぬくもりは忘れていません。この震災の教訓をいかし、決して忘れないようにしていかなければならないと思っています」

岸田総理は、国が前面に立ち、帰還に向けた支援を進めていく考えを示しました。

岸田総理「地域の状況に応じて復興再生に向けた取り組みを行っていく必要があると考えています」

福島第一原発では、処理水放出の関連作業で人為的なミスが相次ぎました。そして廃炉までの具体的な道筋は、立っていません。

東京電力・小早川智明社長「(次は)廃炉を完遂するうえで、非常に重要なことにしっかりと着手する一年ですので、まず一つ一つ慎重に着実に進めることが重要だと考えております」

県内では、いまも2万6000人あまりが県の内外に避難しています。震災・原発事故から13年。それぞれが、それぞれの3月11日に思いをめぐらせていました。

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