週末の広島カープまとめ アドゥワ誠&塹江敦哉 アピール成功 ハッチ 地元で初のマウンド ついに出た シャイナー初安打

プロ野球の開幕まで残り3週間を切りました。開幕1軍入りに向け、チーム内の争いもいよいよ激しくなる中、広島カープは地元マツダスタジアムで中日とオープン戦を行いました。

3月9日(土) オープン戦 広島 vs. 中日

土曜日、試合前に新人選手のお披露目があったマツダスタジアム。若鯉たちが大歓声に迎えられる中、カープの先発は、開幕ローテーションの競争に挑む アドゥワ誠 でした。

立ち上がりからストレートが走り、のきなみバッターを詰まらせます。カーブを交えながらストレートは145キロを超え、投球の幅を見せて2回まで無失点。

3回はエラーでランナーを出すものの、1番・好調、三好のバットを折るなど、3回3分の1を無失点と上々の内容でした。

広島カープ アドゥワ誠 投手
3 1/3回 球数45 被安打1 奪三振0 失点0
「自分の持ち味は打たせて取るピッチングなので、ゴロが多かったのは持ち味を出せたのかなと思います」

続く4回、1アウトの場面、ここで 新井貴浩 監督は、左バッターに、フォームを改造した 塹江敦哉 をぶつけます。横に下げた腕からの150キロのストレートで、さらに評価を高めることに成功しました。

塹江敦哉 2/3回 球数6 被安打0 奪三振1 失点0

一方の打線は、新戦力4人を交えたスタメンで臨みました。初回、1番・野間峻祥は内野フライを相手がエラーし出塁すると、2番・田村俊介は高めの球を逃さずライト前ヒット。

さらに3番・小園海斗 が初球をバント成功。1アウト・2塁・3塁として、ここでオープン戦、まだノーヒットのシャイナー。サードゴロにはなりますが、3塁ランナーがホームイン。先制に成功します。この回、さらに1点を加え、前半はカープ主導でゲームが進みます。

6回には、ファームで調整していたベテラン・野村祐輔 が登場。味方のエラーなどもあり、3イニングで2点を失いましたが。コーナーの制球力など随所に持ち味を感じさせました。

野村祐輔 3回 球数48 被安打3 奪三振2 失点2

同点で迎えた8回、田村の2本目のヒットを突破口にチャンスを作り、2アウト・1塁・3塁。ここで途中出場の育成2位ルーキー・佐藤啓介 。ボール球に手が出てしまい、勝ち越すことができません。

9回には、評価が急上昇している育成1位ルーキーの 杉田健 が、145キロの速球をコーナーに投げ切り、1イニングを無失点。試合は引き分けに終わりましたが、選手層の厚みを感じさせる試合となりました。

杉田健 1回 球数13 被安打1 奪三振1 失点0

広島カープ 田村俊介 選手
「まだまだ争いがあるので、しっかりその争いに勝って、レギュラーとして出られるようにがんばりたいと思います」

3月10日(日) オープン戦 広島 vs. 中日

日曜日の先発は、マツダスタジアム初登板となる新外国人のハッチでした。その立ち上がり、ヒットと味方のエラーでランナーを背負うと中日の新外国人ディカーソンにタイムリーを許します。

その後も得点圏のピンチでしたが、細川・石川を150キロ台前半のストレートで連続三振に仕留め、最少失点で切り抜けます。

続く2回。ヒットのランナーを1塁に置いた場面。ここでバッテリーははずしますが、盗塁を許してしまいます。

ハッチは、3回も得点圏にランナーを置きましたが、「開幕前にセットポジションで投げる経験を多くできてよかった」とプラスにとらえていました。

広島カープ ハッチ 投手
MAX151キロ 3回 球数43 被安打4 奪三振2 失点1
「初めてマツダスタジアムで投げたがいい雰囲気。多くのファンの前で投げられるのを楽しみにしている。いい投球ができるようにがんばりたい」

一方、この日の打線ではオープン戦18打席ノーヒットの新外国人・シャイナー。「ボールに逆らわず、右中間から左中間をイメージしていた」という打席で中日先発の大野から右中間へのツーベース。打順が4番から6番に下がった中で待望の初ヒットをマークし、「やっと息ができる」と安どの一打になりました。

5回には、キャンプは2軍調整だった18年目の 會澤翼 。センターへはじき返し、こちらはオープン戦2試合目の出場で初ヒットとなりました。

機動力でアピールしたのは、矢野雅哉 。6回、代走で出場すると、盗塁を決めます。打っては8回、中日の守護神のライデル・マルティネスからしぶとく内野安打。持ち味の守備以外の面でも存在感を見せました。

3点ビハインドの9回には侍ジャパン帰りの 栗林良吏 がマウンドヘ。ストレートは145キロ止まりでしたが、空振りを奪い、追い込むとフォークを決め球にノーヒットピッチング。

試合後、新井監督は「(18セーブに終わった)去年のくやしさを同じ場所で晴らしてほしい」と守護神起用を明言しました。

広島カープ 栗林良吏 投手
「しっかり、まっすぐできょうみたいに空振りだとか見逃しが取れれば、こういう三者凡退の試合も増えると思いますし、自分を楽にできると思うので、そういう意味ではまっすぐにテーマを持って今後、やっていきたいなと思っています。チームのリーグ優勝と日本一に貢献したいなというのが一番なので、そういうところに入っていけるように任されたところで抑えて、たくさんの試合を任せてもらえるようにがんばりたいなと思います」

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