陸前高田市に派遣の名古屋市職員「地域防災をこちらで学び、名古屋市に還元したい」

テレビ愛知

東日本大震災の被災地に派遣された名古屋市職員に話を聞きました。話を聞いたのは、2023年4月に派遣された五十川涼一主事です。陸前高田市防災局で主に防災啓発を担当しています。被災地の復興の現状を聞くと…

名古屋市から陸前高田市に派遣 五十川涼一主事:
「令和4年11月に博物館がオープン。それをもってハードの復興は完成した。私自身こちらで暮らして1年くらいになるが、皆さん休日はショッピングセンターでショッピングを楽しんだり公園で遊んだりと、日常というか、復興を実感している。」

市のシンボル的な存在である市立博物館の再建も終了し、街は日常を取り戻しつつあるということです。ただ、五十川さん驚いたことがあるといいます。

名古屋市から陸前高田市に派遣 五十川涼一主事:
「地域の人と関わることも多いが、やはり、やり取りする中で皆さん非常に防災に関する意欲が強い。東日本大震災を契機に防災に関する重要性を理解して自ら勉強を進める人がかなり多い。防災に関する意欲・知識の高さに非常に感銘を受けた」

災害の悲惨さを忘れず、防災の意識を高く保つため、陸前高田市はある制度を導入しています。

名古屋市から陸前高田市に派遣 五十川涼一主事:
「『陸前高田市防災マイスター養成講座』という防災講座がある。受講生に防災に関する意識や技術を身につけてもらい、それを持ち帰って地域での活動に生かしてもらう」

「防災マイスター」は、防災力の向上を目指して陸前高田市が養成を進めていて、講座を受講することでハザードマップの正しい見方や適切な避難行動の知識などを身につけることができます。

名古屋市から陸前高田市に派遣 五十川涼一主事:
「どうしても災害時に職員ができることは限られる。そのため平時から地域の防災リーダーを育てていて、非常時の対応にあたってもらう。やはり地域防災力の向上は、どこの自治体でも非常に重要。どういう風に地域防災を盛り上げていくかは私自身こちらで学んで、それを名古屋市に還元することは名古屋市の防災を一歩二歩進める上でも重要になってくると思う」

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