CoCo壱協力でイタリア野菜のカレー販売へ 矢板で試食会、新たな特産品に

ヤイタリア野菜を使ったカレーとパッケージデザイン(左)の試作品

 【矢板】やいたブランドのイタリア野菜「ヤイタリア」を使ったレトルトカレーの試作品が完成し8日、試食会が安沢のアウトドア複合施設「58ロハスクラブ」で開かれた。「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋(愛知県一宮市)が協力し、工場での生産の目途が立ったことで、商品化が見えてきた。関係者は「新たな市の特産品に」と意気込んでいる。

 市は2022年8月、こぶし台に栃木工場がある壱番屋から「地域と連携した取り組みをしたい」と提案を受けた。市商工会をはじめ商・農・工業団体などの実務者らでつくる「やいた産業未来会議」が市産食材を使った商品開発を手がけていたことから市が仲介し、カレー作りが企画された。

 カレーは、レッドビーツなど3種類のイタリア野菜を使用。市内事業者の協力で少量のピューレを作り、これを基に愛知県の壱番屋の関連工場で生産した。野菜は同クラブで育成、収穫し工場に直送される。

 未来会議メンバーや斎藤淳一郎(さいとうじゅんいちろう)市長、高校生らが参加した試食会ではご飯、パスタ、パンでカレーを食べ比べた。参加者から「辛さが苦手だが野菜の甘みがあって食べやすい」「パスタも合う」「野菜の食感があるといい」などの意見が出された。

 今後は意見を参考に商品やパッケージの詳細を決め、来年1月の発売を目指す。商品化を担う同クラブの運営会社グリーンヘリテージの小森寿久(こもりとしひさ)社長(55)は「味はほぼでき上がっている。何に特徴を出すか、販売方法をどうするか、協議しながら決めていきたい」と話した。

試食する参加者

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