米アカデミー賞で日本映画W受賞 ポスターに受賞シール、回数増やし上映へ…ロングラン中の映画館も沸く「まだの人ぜひ見て」 鹿児島

受賞を知らせるシールが貼られた掲示板=11日、鹿児島市の天文館シネマパラダイス

 米アカデミー賞で日本映画がダブル受賞を果たした快挙に、両作品を上映している鹿児島県内の映画館からも11日、歓迎の声が上がった。長編アニメーション賞の「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督)は約8カ月、視覚効果賞の「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」(山崎貴監督)は4カ月を超えてロングラン中。「受賞をきっかけに、多くの人に見てもらいたい」と呼びかけている。

 鹿児島市の天文館シネマパラダイスは早速、館内のポスターなどに受賞を知らせるシールを付けた。

 「ゴジラ-1.0」を見に訪れた奄美市の女性(75)は「ちょうどこちらにいたので、受賞を聞いてすぐに来た。小さい頃に見たゴジラが今どうなっているのか、楽しみ」。鹿児島市の会社員男性(65)は「映画館に来てから受賞を知った。日本の特殊効果技術が世界に認められ、誇らしい」と喜んだ。

 同館では「ゴジラ」と「君たちは-」を1日1回ずつ上映しているが、15日から「ゴジラ」を2回に増やす。担当の仮屋宏次郎さん(35)は「ダブル受賞は、日本映画を活気づけてくれるはず」と期待を込めた。

 同市の鹿児島ミッテ10でも「君たちは-」を1日1回、「ゴジラ」を同2回上映する。「君たちは-」は大人世代、「ゴジラ」は子どもから大人まで幅広く人気だという。

 「ゴジラ」は通常版に加え、鮮明な映像と音響が特徴のIMAX版が11日、4日間の予定で復活した。安田豊支配人(60)は「特殊効果を生かした驚きの映像で、IMAXにぴったり。没入感を楽しんでほしい」と話していた。

 県内ではほかに鹿児島市のTOHOシネマズ与次郎が両作品を、姶良市のシネマサンシャイン姶良が「ゴジラ-1.0」を上映している。

〈別カット〉アカデミー賞受賞作を上映中の映画館=11日、鹿児島市の天文館シネマパラダイス

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